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遺産分割協議において大事なこと!  相模大野の司法書士からのアドバイス

2017 / 05 / 22 / 月

 

相続人で遺産分割協議が上手くまとまり、「相続」の手続きが出来ることが理想ですが、中にはお互いの主張が食い違い、残念ながら「争族」の手続きに移行せざるを得ないケースがあります。

争いが顕在化する前に、お互いの欲求をヒアリングし、論点を整理することによって、争いに発展することなく解決に至ったケースも何度かあります。

 

絡み合った糸を、当事者に確認しながら丁寧にほぐしていく感じです・・・・。

人は、自分のことを理解して欲しいという欲求が強く、相手の気持ちを理解しようとすることはなかなか出来ないのでは・・・と思っております。実は私もそうです・汗

 

特に、相続においては、お互いが相手にわかって欲しいという事情や欲求をまず理解してあげることが大事です。

 

さらに、自分の価値観で理解していることが、必ずしも相手には同じように見えているわけではないということを理解することも大事だと思います。

 

例えば、長男が両親を自宅で介護し、長年お世話をしながら一緒に生活された後にお亡くなりになられたとします。昔でしたら、そのようなケースの場合、長男が相続することが大半でしたし、周りの相続人も納得をしておりました。

 

しかしながら、時代が変わり価値観が変化した現在では、同じ相続人として法定相続分は主張したい・・・と考えられる方が増えてきているのは確かです。

 

その際に、長男以外の相続人が、「法律では相続人分が兄貴と等しいから財産は平等に分けるべきだ!」といきなり主張すると、話がこじれることとなります。

 

確かに法的には正しいのかもしれませんが、他の相続人に代わってご両親のお世話をしてきた・・・ということについて配慮し、理解してあげなければ、長男として面白くないことは明らかです。

 

少なくとも、長男がご両親のお世話をした・・・ということ認めて感謝し、何かしらの形で差をつけてあげることで、争いを避けることができるかもしれません。

 

一方で、ご両親のお世話をしてきた長男に対して、感謝をしつつも、ご両親の財産が不正に使われているのでは?と疑心暗鬼になられる相続人の方もいらっしゃいます。

 

長男の立場からすると、「しっかり管理をしているから余計な口出しをしないで欲しい!」というお気持ちは良くわかりますが、他の相続人からすると、情報をまったく知らせれてないことで、本当はしっかり管理をしているにもかかわらず、悪い方へと考えてしまう傾向があるので、その方たちの立場に立って物事を考え、通帳の履歴を開示するなど、他の相続人の気持ちにも配慮することが大事だと思います。

 

つまり、相手が理解して欲しい点を認めてあげることで、お互いに落としどころを探ることができ、解決の方向へ話がすすむことが多いのです。自分の主張だけをなんとか通したい!という気持ちでは、残念ながら争いが生じてしまいます。

 

いろいろな欲求を聞いていると、「あ、こんなことも不満に感じていたんだな!」と驚くことがあります。

 

以前、姉妹で意見が異なり、争いとなっている原因を掘り下げていくと・・・・

 

長女は、「いつも妹は親から甘やかされていて、私は長女だからと厳しくしつけられた!」と不満をもらされ・・・

次女は、「いつも姉ばかり新しい服を買ってもらって、次女である私はおさがりしか着せてもらえず姉がうらやましかった!」・・・

 

幼少のころの出来事が不満として、当事者の意識に根強く残っていたということも実際ありました。まさに氷山の一角の不満ではなく、海面の下にある不満の方が当事者の中の気持ちの大半を占めていたということもあるわけです。

 

不満に感じていることを、お互いで理解してあげると当事者は楽になるようです。頭ではわかっていても、相手の立場になって理解してあげるということは本当に難しいことだと思います・・・・。

 

遺産分割協議でお話をされる際は、自分の要求事項を伝える前に、相手が望むことや理解してもらいたいことに、まずは耳を傾けてあげることも大切かと思います。

 

ぜひ、「相続」が「争族」にならないよう、コミュニケーションをしっかり取りながらお話し合いをされることをおススメします。 

 


 

 

 

 

 

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