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長男と長女の二人で実家を相続するにはどうしたらいいでしょうか?相模大野の司法書士からのアドバイス

2017 / 02 / 21 / 火

ご相続が発生し、ご実家を複数の相続人で相続する場合も多いと思います。

複数の土地がある場合は、Aの土地は長男、Bの土地は長女と相続することができますが、一つの土地を相続する際、それぞれのケースで、参考にしていただきたい点を、お伝えしたいと思います。

 

 

 

1.ご自宅を売却して、売却代金をわける場合


 

長男、長女ともすでに自分の自宅を所有している

・実家に住む人が誰もいない

・実家が遠方にあって、今後管理ができない

 ・・・など、ご実家を相続して所有し続けるのではなく、売却希望の場合、どのように手続きをすすめていけばいいでしょうか?

 

不動産を売却するには、まず、ご実家の名義を、相続人に変更する必要があります。例えば、相続人が、長男と長女の二人場合、法律で規定されている持分は2分の1ずつとなります。(法定相続)

 

この場合は、戸籍等相続書類を添付して、ご実家を2分の1ずつ相続する所有権移転の登記手続きを行った後に         買主と売買契約を締結してご実家を売却し、売却代金を2分の1ずつ受け取ることで、相続財産を現金化することとなります。

  

また、長男が、父親のお世話を献身的にしてきたので、長男が5分の4、長女が5分の1の割合で取得することで話がまとまった場合は、長男と長女で遺産分割協議を行って、法定相続と異なる割合で取得することにつき、合意をする必要があります。合意した後は、その内容を記載した遺産分割協議書を添付して、長男が5分の4、長女5分の1で相続による所有権移転の登記手続きを行い、その後、売却した代金の中から、合意した割合の金額を受け取ることとなります。

 

例えば、売却代金を2分の1ずつ受け取る合意をしたのに、長男だけの名義で相続手続きを行い、売却代金については長女と半分に分けた場合、売却代金について、長男から長女へ贈与されたと認定され、贈与税が課税されることがあります。よって、基本的には、売却代金を受け取る割合で相続の持分を取得することがベストですが、異なる割合で相続の持分の取得を希望されたい特別な事情があるお客様は、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。

 

2.長男がご実家を相続する場合


 

長男が家を継ぐことで合意し、長女も相続をすることを希望されない場合は、法定相続と異なる割合での相続となり、上記と同様に、長男と長女の間で、長男がご実家を単独相続することについての遺産分割協議を行って、長男が単独所有とする手続きを行うことになります。

 

ご実家を、長男が相続することについては基本的には異議がないが、自分の相続分について、少し考慮してもらいたい、と長女が思われるような場合には、長男がご実家を単独相続する協議に加えて、長男がご実家を単独相続する代償として、○○○万円を支払う旨の内容を盛り込んだ遺産分割協議を行い、ご実家を単独相続する見返りとして、合意した金額を長男から長女に支払いをすることとなります。

 

この内容を盛り込まず、単に○○○万円を長男から長女に支払いをした場合、前記1と同じく贈与と認定されることもありますので、ご注意ください。

 

 

3.長男はご実家の建て替え、長女はアパートの建築をする場合


 

ご実家が300㎡あったとします。長男が200㎡相続して実家を建て替えて居住し、長女は100㎡相続してアパートを建築する場合、手順としては、300㎡を200㎡と100㎡に分筆して、不動産を2つに分けます。

 

そのうえで、200㎡の不動産は長男、100㎡の不動産は長女とする遺産分割協議を行い、それぞれ相続による所有権移転手続きを行います。

 

お客様ご自身で相続のお手続きのされる際に、ご注意いただきたいのは、先に相続登記を行わないことです。300㎡の状態で、3分の2(200㎡相当)を長男、3分の1(100㎡相当)を長女が相続する所有権移転手続きを行うと、不動産が共有となります。

その後、200㎡と100㎡に分筆しても、それぞれが単独で所有権をもつのではなく、金太郎飴のように、同じ共有状態が創出されるだけとなります。

 

 

万一、このような状態になってしまった場合は、後日、共有物分割を原因として、

200㎡の土地の長女の持分3分の1を長男へ

・100㎡の土地の長男の持分3分の2を長女へ

 

お互いの持分を移転しあうことで、200㎡の土地は長男単独、100㎡の土地は長女単独所有とすることができます。この方法で、後発的にそれぞれ単独所有と出来ますが、コストと手間がかかることや、持分の割合によっては税金の問題がでることもありますので、注意が必要です。

 

このように、最終的にどのようにされたいのかによって、手続きの流れが異なってきます。

当事務所では、じっくりとお客様と打ち合わせさせていただきながら、最適な方法をオススメします。

 


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