先ほど福岡から帰ってきました。福岡は活気がありますね。また、空港も含めて街の中心にいろんなものが凝縮されていて、どこに行くのもアクセスが便利で、企業が進出してくる理由がわかります。また、少し車を走らせると自然豊かな風景に出会うこともできます。今回は、宿泊先と飛行機のチケットを手配しただけで、行く先もまったく決めてないという旅でしたが、現地の人との交流の中でいろんな情報を教えてもらい、観光をしてきましたので、今日はその中の1つをご紹介したいと思います。
空港から移動するために立ち寄ったレンタカーの店員さんから、糸島がオススメだということを聞いたので、それならそこに・・・ということで、ナビに入力して糸島を目指すことにしました。糸島は、博多から高速道路を使って40分程で行くことができる観光地です。
糸島についたのが、ちょうどお昼だったため、まずは、民宿が経営している食堂で昼食をとることにしました。料理を待つ間に、ご主人といろんなことを話し、糸島の中でぜひここは行ったほうがいい!と太鼓判を押してくれた場所があったので、地元の漁師から仕入れているという刺身の盛り合わせとイサキの煮つけを頂いてから、教えてもらった道順を頼りに、車を走らせました。話ではすぐ近くのような話しぶりだったのですが、実際には5キロほどの距離があり、かつ地元の人が使う細い近道を教えてくれたので、対向車が来ないことをひたすらお祈りして、山道を登っていきました。
山を越えて海岸沿いにでると、きれいな海が目に飛び込んできました。ちなみに、教えてもらった場所とは、今でも海からくみ上げた海水を、昔ながらの製法を利用して塩を作っている「またいちの塩」の工房です。
以下は、工房を訪れた際に撮った写真です。
ここが塩をつくっている工房です。木がふんだんに使われています。
ちなみに、入口では塩のほかに塩プリンなどのスイーツも販売されており、一度に70個以上も購入した方がいるほどの、絶品のプリンでした。
これは、海から汲み上げた海水を上から竹を伝わせ濾過しています。これを10日ほど循環させ高濃度の海水にしていきます。
循環させて濃度が濃くなった海水を炊き上げている平釜です。実はこの、隣の場所で、炊き上げた塩をすくいあげる作業をしている方が何人かいらっしゃったのですが、あまりのオーラにカメラを向けることができませんでした・・・・
工房の方からみた風景です。非常に穏やかで綺麗な海です。この透明度が高い綺麗な海水をつかうことで、旨味のある塩が出来上がります。原材料はズバリ、「海水100%」です。
あまりに綺麗な風景なので、思わず溶け込んでみました・・・
携帯の写真なので、綺麗に取れておらず風景の良さがいまいちお伝えすることができませんが、またいちの塩のホームページの最初のページが、工房を紹介した動画に切り替わるので、ぜひご覧いただきたいなあと思います。
機械化が進んでいる中で、手間隙かけて昔ながらの製法による塩作りを作っているのが、年配の方でなく若い人だということに気づいて驚きました。いろんな知恵を出しながら、若い人の集団が技術を承継していこうしていること、さらに、外国人の方も手馴れた手つきで作業をしていらっしゃいました。まさに文化の継承ですね。
合理化の波に流されることなく、自分たちがもっている強みをよく理解し、時代に適した経営の仕方や主力商品である「塩」以外の商品のラインナップ(塩を使っているので相乗効果にもなっています)を提供しているなど、若い人の発想があらゆるところに詰め込まれており、中小企業による事業承継の参考になるべきヒントがたくさん感じられました。
「たかが塩です。」
これは、塩のパンフレットに書いてある1面のメッセージです。塩に対する並々ならぬ強い思いが感じられ、スタッフへのお土産の1品としてチョイスしたことはいうまでもありません!