NYダウは連日高値となっていたにもかかわらず、もたもたしていた日経平均株価もやっと2万円の大台を突破してきました。突破したら、投資家の心理が変化したのか、一気に株高となっているようです!
心理的節目というのは、投資行動にも影響するようですね。ただ、NYダウがすでに高値となっていて、今後下がる可能性が高いので、せっかく大台を回復した日経平均が連れ安とならないことを祈るばかりです。
さて、昨日、ある会合の二次会で、証券会社に勤めていたという方から「手サイン」について興味深い話を聞かせてくれました。
今の証券取引所のようにコンピューターでの取引ではなかった時代は、手サインを使って、取引を行っていました。証券取引所で身振り手振りでサインを使って何かを伝えている昔の映像が流れることがありますが、下の写真のように場立ちと呼ばれる人がサインで株式の売買の情報を伝えていたようです。
【大和証券HP引用】
銘柄ごとに、いろいろとサインが決まっているようで・・・・
「伊藤忠」は、チューということで投げキッスのサイン
「ホンダ」は、ホッペを指差して、ハンドルを握るまねをする
「三越」は、三本の指を前から後ろに動かす
「キリンビール」は、カタカナのキを指でつくって飲む
「明治乳業」は、目を指して胸を前で手をふくらませる仕草をする
・・・・等々、なるほどと思うものから、ギャクのようなサインまで良く考えたものです。
銘柄の手サインをした後、売買する株数を指の形で示したうえで、売りは手のひらを相手に向けて、買いは自分の向けるなど、取引する株式の銘柄、単価、何株売るのか買うのかを手サインを使ってやり取りしていたわけですから、当時では超人的なことだったと思います。
しかしながら、そのような特殊な能力があったとしても、コンピュータ化されることで、株式売買がもっと便利に正確に早くなり、手サインをする証券マンも不要となりました。
超人的な速さで、切符切りをしていた駅員さんが、自動改札になったと同時に不要となってしまったことと同じで、昔が懐かしいと思うと同時に、やはり技術の進歩によって、どの職業でも時代の変化に対応することが求められるんだなあと感じた話でした。