本日の日経新聞に、早稲田塾を11校閉鎖との記事がありました。
全23校のうち、業績不振の11校を閉鎖とのことですが、約半分がなくなることとなります。閉鎖するのに3億円程度の費用がかかるようです。
実は、早稲田塾は高校生の時に通っていた予備校で、青春の思い出がつまった予備校です!
当時は町田本校しかなく、プレハプちっくな建物が何棟か建っていて、テキストも手作り感のあるもので、今のように洗練された予備校ではありませんでした・・・。
そのころから、「現役高校生のための予備校」という差別化を図っていたと思いますが、私たちの時代は、勉強よりもサークルのような感覚で、他校の生徒と仲良くなるのが楽しくて早稲田塾を選んで通っていた感じがします。
駐車場で花火をしたり、カセットコンロでお湯をわかしてみんなでカップラーメンを食べたりと、予備校のスタッフに怒られようなことをよくしておりました。しかし、どことなくほのぼのして、とにかく居心地の良い予備校でした。(だから浪人してしまったとも言えますが・・笑)
早稲田塾は、株式会社サマディという会社が経営しており、私たちの時代には社長である相川秀希先生が古文を教えておりました。その当時から、どことなく不思議なオーラを放ちつつも熱意のある授業を展開されて、気がつくと授業の時間があっという間に過ぎていたという記憶があります。
藤沢に2番目の校舎を出してからは、年数を経過するごとにあちこちに早稲田塾の校舎が増えはじめ、相川先生が教壇に立つことはなくなりましたが、今から考えると直接先生の授業を受けられたのは幸運だったと思います。
というのも、最近、先生が本を出版されたのを新聞で見つけ、すぐにアマゾンで購入して読んでみましたが、なるほど、このような視点で物事を考えていたので事業を大きくすることが出来たのだと改めて納得したからです。
目のつけどころ ものの考え方(キノブックス)
この本は、相川先生が、世界で活躍している超一流と一緒に仕事をされて感じた点がいろいろな切り口で書かれています。本を読んで感じたのですが、超一流の人は視野がとにかく広く物事についてよく考えています。
普通の人は、いかに自分で無意識のうちに能力に制限をかけてしまっているのかもよくわかりました。
株式会社サマディが管理運営する早稲田塾の事業は、平成26年12月に、新設分割の方式によって、新設会社に事業を承継させ、東進ハイスクールを経営している株式会社ナガセがその新設会社の株式を100%取得することによって、早稲田塾の経営権が移り、相川先生は早稲田塾の経営からは、一線を退かれたようです。
当時の資料を閲覧すると、株式会社ナガセが株式を取得するに支払った早稲田塾の株式の代金は20億円。今日の日経の記事を読む限りでは、いい時に株式譲渡をしましたね。相川先生が、時代の流れを読み、環境変化に対応したからだと思います。
今後、株式会社ナガセが、校舎を閉鎖してリストラし、経営資源を集中することで、どのように事業を立て直していくのか、早稲田塾のOBとして見守っていきたいと思います。