お客様からいろいろとご相談いただく際に、すぐにリスクを認識されて手続きのご依頼をいただくこともあれば、「みんなと相談して、お願いするときはご連絡しますね」と、相談で終わられるお客様もいらっしゃいます。
専門家としては、置かれている環境を考慮し、将来的なリスクが考えられる場合は早く対応することをオススメしているのですが、なかには費用のことや日々のやるべきことを優先し、問題を後回しにしてしまっているお客様もいらっしゃいます。
例えば、今までも、遺言書作成についてのご相談をいただきながら、相談だけで終わってしい、数ヶ月、数年してから「あのときに遺言書を作成しておけば良かった!」と後悔されるお客様が何人もいらっしゃいました。
財産を残される方が生前に「おまえにすべての財産をあげる」と何度言われても、実際に遺言書を作成しなければ、そのとおりにすることは出来ず、他の相続人と同じ相続割合で相続せざるを得なくなることもあります。
特に、ご両親と一緒に同居して、最後までお世話をした相続人からすると、全く協力してくれなかった相続人との相続割合が同じというのは、感情的に受け入れられないものがありますね。
ですから、同居を考えた時点で将来のことを考えて、遺言を作成して面倒を見てくれた相続人がイヤな思いをしないようにケアすることを考えてあげてはいかがでしょうか?。
また、兄弟姉妹の仲が良くなく、相続が発生した場合に必ず兄弟間で争いになるリスクがある場合は、相続財産の配分を遺言書で指定し、その趣旨や思いを「付言事項」という形で遺言書に記載することで、残された相続人が無用の争いに巻き込まれることのリスクも減少することとなり、残されたご家族への最期の思いやりにもなるのではないでしょうか?
今日のお客様も、「あの時遺言書を作成しておけば良かった・・・」と後悔されていらっしゃいました。将来のリスクを感じられて一年前に相談を受けていただけに本当に残念です・・・・。
遺言書は何度でも書き直しが出来ます。遺言書を作成するのをお願いすることは気が引けて頼みにくいこともあると思いますが、最近では遺言書作成は一般的なものとなっております。
もし、リスクを感じられているのであれば、後から後悔しないためにも、今のうちにリスクと向き合って、将来の対策をされることをオススメします。