先日のブログで学びについて書きました。
経験したことのないことを実際に経験して、学びを深めていくことが一番身につく方法だと思いますが、一から経験して学ぶことは必ずしも効率的ではありませんし、誤った理解をしてしまう可能性もあります。
そんな時は、研修やセミナーに参加し、自分より先に実践している講師の方から教えていただいたり、本を読んだりして疑似経験をし自身の経験として取り込むことで、正しい知識を身につけることができたり、学びの時間を短縮することもできます。
これらは、仕事、スポーツ、人間関係、経営、戦略、技術・・など、すべてのことについて言えるのではないでしょうか?
先人の成功体験を学んで自分に取り込むことはもちろんなこと、失敗体験からも学ぶことがたくさんあります。
そういった意味で、三連休中に読んでみた、「あの会社はこうして潰れた」という本はいろいろと参考になりました。「あの会社はこうして潰れた」日本経済出版社
倒産は自分で経験して学ぶことではありませんが、倒産した失敗の事例を学ぶことで自分の経営に活かすことはできます。この本では、倒産にいたるまでの過程が書かれており、短編で37の事例が紹介されております。
売上が順調な会社が産業の構造変化に気づくのに遅れ破綻する運命となったり、500年以上続く老舗でも不正が原因でその伝統を終えることとなったり、上場企業やベンチャー企業がどこでつまずいたのか、不正取引・詐欺の舞台裏等々・・・。
帝国データバンクの信用調査マンである著者の藤森氏が、上記のような倒産事例をもとに、起こりやすい傾向や陥りやすいポイントについても書かれており、読み進めることで倒産に至る会社の傾向がわかってきます。
このように、本を読むことで実際に倒産の経験をすることなく、倒産に至る原因を知ることができ予防することができます。ちなみに、この本は850円(税別)です。この金額で、計り知れない損失を出して倒産した事例をたくさん学ぶことが出来るのですから、本というのは本当にコストパフォーマンスが優れているものだと思います。
経験するのが難しいことは、先人の知恵がつまった本を読んで疑似経験をしてみるのも、いいかもしれませんね。