昨日、クロネコヤマトの宅急便でおなじみのヤマトホールディングス株式会社の第2四半期の決算が発表されておりました。
人手不足に伴って、労働環境の改善、サービスの見直し、料金値上げなどの働き方改革に取り組み始めた同社ですが、今回の決算はどのような数値となったのでしょうか?
平成29年4月1日から平成29年9月30日の平成30年3月期第2四半期の業績は下記のとおりでした。
【HPより引用】
平成29年度の第2四半期は営業収益が7066億円で今回は7298億円ですので、前年度の同時期と比較すると増収となりました。
ところが、経常利益を見てみると、平成29年度の209億円の黒字から126億円の赤字に転落してしまっています!
増収減益となった原因はどこにあるのでしょうか?
そこで、損益計算書を確認してみましたところ、明らかに前年度の第2四半期と数字が異なっている項目がありました。
それは、営業原価です。つまり、売上を上げるための仕入れにあたる経費であり、人件費や外部委託費などが含まれます。
前年度の第2四半期は6624億円の営業原価に対して、今年度は7176億円となり、552億円の支出増となっております。また、営業収益に占める営業原価の割合が93%から98%と増加しており、人手不足が原因で原価率が増加しており、収益を圧迫している現状が数字にあらわれています。
セグメント別の利益の数字を見てみると、一番の主力事業である宅急便の事業は、前年度第2四半期の70億円の利益に対して、今年度は273億円の損失となっており、人手不足による外部委託費や未払い残業代の支払い等が影響したものと思われます。
10月から値上げをした効果が、次回の四半期でどのような効果となって数字に表れてくるのか見守っていきたいと思います。