月末のため、朝から契約続きで綱渡りの一日が終わり、気がつけば今年もあと1ケ月となりました。明日から本格的な忘年会のシーズンに突入となり、慌ただしい1ケ月となりそうです。
脱税はいけないものの、課税される税金を少しでも合法的に少なくしたいと誰でもが思っていると思います。
誰かが新しい合法的なスキームを考えて少しづつ広まり、目に余る状態になってくると税制が改正され、以後、節税対策として利用できなくなってしまうというイタチごっこが続いております。
今回、税制改正で認められなくなりそうなスキームが一般社団法人を使った節税です。
資産管理会社として、株式会社や合同会社などの別法人を設立し、相続対策を行っている資産家の方は従来からいらっしゃいましたが、ここ数年は一般社団法人を設立してから法人に財産を移転するスキームも手法として目立っておりました。
親の相続税がかからないように株式会社等に資産を移転したとしても、資産が株式に形を変えているだけなので、株主である親が亡くなった際は、子への株式の承継問題が発生してしまいます。
一方、一般社団法人は株式会社等と異なり、法人の出資持分がありません。そのため、一般社団法人を設立して資産を移した後に親が亡くなった場合、株式会社のように株式に関する相続の問題が発生することなく、一般社団法人の代表者を子に変更すれば、相続税を支払うことなく資産を承継することができます。
具体的には、一般社団法人を設立した後、一般社団法人が金融機関等から資金調達をします。その後、親が保有するアパートや株式などの財産を買取し、収益で金融機関等に返済を行っていきます。途中に相続が発生しても、代表者を子に変更していけば、相続税がかかることなく財産が承継できるといわれておりました。
これは、一般社団法人の特性を上手く活用したスキームだったのですが、今後は利用することができなくなりそうです・・・。