お客様が会社を設立しようとした場合、公証役場で定款認証、法務局で会社設立の登記を申請、税務署に法人設立届出、年金事務所に健康保険・厚生年金保険に関する手続き、ハローワークに雇用保険に関する手続き、労働基準監督署に労災保険に関する手続きなど、各種の手続きが必要となります。
ご自身で全ての手続きを行うよりも、専門家に依頼されるケースがほとんどですが、手続きに応じて、司法書士・税理士・社会保険労務士等の専門資格を持っている事務所に依頼する必要があります。
大手の事務所であれば、設立手続きに必要なすべての専門家が事務所に在籍していて、ワンストップでサービスを提供することができます。しかし、窓口となった専門家のネットワークを利用し、それぞれ別の場所に事務所を構える専門家が、お客様の会社設立を支援するケースが大半だと思われます。
そのような場合は、お客様が各専門家と打ち合わせをしたり、各事務所に訪問したり、手続きの窓口も複数に分かれてしまうので、設立の準備で忙しい時期は負担に感じられることもあるのではないかと思います。
そこで、東京で会社を設立されるお客様に限定されていますが、「東京開業ワンストップセンター」では、国家戦略特区を活用し、開業手続きの一元化サービスを提供しています。
具体的には、
①定款認証
②法人設立登記
③税務
④入国管理
⑤雇用保険
⑥労働保険
⑦健康保険・厚生年金保険
の各ブースに職員や専門家が待機しており、すべての手続きがその場で、しかも無料で利用することができます。また、日本企業だけでなく、外国企業の相談も取り扱っており、通訳や翻訳サービスの提供もしているようです。
港区赤坂の日本貿易振興機構(ジェトロ)本部7階にセンターが設置されておりますが、丸の内と渋谷にもサテライトセンターを設置し、より多くの利用者の活用を目指しているようです。
お客様にとって、無料かつ便利な仕組みになればなるほど、私たちが手続きを支援する必要がなくなってくると思われます。将来的に、すべての手続きがワンストップ×電子申請となった場合に、私たちがお客様に対してどのようなサービスを提供していかなければならないのか、考えていく必要がありそうです。