毎年のこの時期、憂鬱だったのが確定申告・・。
もちろん、顧問税理士の先生に記帳代行から申告まですべてお願いしていたのですが、この時期になると数字が合わない点や年度末時点での売掛金の確認など、土日を費やしながら、3月15日までの期限との格闘が、開業してから毎年続いておりました。
半年以上前の取引の齟齬や遺漏について質問されても、全く思い出せることが出来ません。自分で記帳をせずに税理士の先生に丸投げしているわけですし、数字を意識して帳簿を見ているわけではないので、当然といえば当然のことだと思います。
3月の年度末は、司法書士にとっても繁忙期で時間に追われ、お客様のことを優先しなければならないのに、自分の経理のことで時間が取られることがずっとストレスに感じておりました。
昨年は業務外の役職に数件就任することが決まっていて、ますます時間が取れないことが想定されておりました。そこで、一昨年の年末に「このまま改善することなく、この時期を迎えるのは良くない!」と思い立ち、会計作業の省力化のため、顧問税理士の先生の反対を押し切り、クラウド会計の【freee】を導入することになりました。
当時、「フィンテック」「AI」という言葉が流行っており、今後のIT化に関する流れを自分でも体験しておこうという気持ちがあったことも、決断するに至るきっかけとなりました。
導入するにあたっては、今までのやり方と全く異なる発想で考えなければなりませんし、設定に手間取り挫折することが懸念材料としてあったので、クラウド会計に特化している会計事務所の方に新たに顧問税理士となってもらい、freeeの初期設定や日々の操作についてのサポートをしてもらい、挫折防止のための仕組みづくりをしておきました。
1年使ってみた感想は、「最初は大変だけれども、使えば使うほど省力化が進む」ということ。
以前は、自分で記帳するなんてことは全くの不可能と思い、疑いもなく税理士の先生に記帳代行をお願いしておりました。確かに、自分で作業をしなくてすむのはメリットなのですが、数字が私の手元に届くのが早くても2ケ月後となり、リアルタイムな数字を把握することが出来ないことがデメリットであり、日々の数字について関心を持たなくなってしまう原因となっていたような気がします。
ところがこのfreeeを導入して1年経過した現在では、記帳代行は私が1人で行っています。それも、1日20分もあればすべての記帳を済ませることができます。
お客様から案件の依頼を受けて、請求書さえfreeeに入力しておけば、ネットバンクとの連動により、その通帳に入金された数字と合う金額の請求書をAIがピックアップしてくれて、ボタン操作一つで消し込み作業を行うことができます。
取引している銀行口座をすべてネットバンクにし、業務で使っているクレジットカード情報もfreeeで連動させているため、自動で情報が取りこまれるため、いちいち入力をする必要がありません。
毎月の定期的な取引については、一度入力すると以後自動で消し込みをしてくれるため、使えば使うほど処理が早くなってきます。
また、毎日入力する癖がついてきたので、この時期にまとめて不明な取引を調べるための時間が全くなくなりました。数字も会計事務所の方から集計した数字を待つことなく、リアルタイムでfreee上で数字を見ることができるため、数字の変化についての意識も芽生えました。ということで、メリットこそあれデメリットを感じることはほとんどありません。
金融機関をはじめとする事務作業が、人に代わってロボットによる業務自動化の流れが今後加速しそうですが、このような便利なシステムを活用しない手はありませんね。
おかげで、自分の申告作業に気を取られることなく、この時期も業務に集中することができます。今までの仕組みを変えるという決断をすることは誰でも困難を伴うことだと思いますが、「まずはやってみよう!」の精神で取り組むことは大事です。
私も自分自身で、今までの仕組みから省力化の仕組みを導入することを経験しましたので、興味のあるお客様のご相談やサポートをお受けしております。
省力化を上手に活用して、本業に専念されてみてはいかがでしょうか?