今日は、お客様からのご依頼で、終活に関する親族会議を開催してきました。
今回ご相談いただいたお客様には、お子様がいらっしゃらないため、ご自身の将来の財産承継の問題のみならず、跡取りの問題について切実なお悩みをかかえていらっしゃっておりました。
「〇〇家」という代々の看板を背負ってこられたお客様にとって、跡取りのことは重要な問題です。
今回は単純に相続対策としてではなく、「〇〇家としての承継」、つまりご先祖様から何代にもわたって引き継がれてきた、「家」「姓」「お墓」や「想い」などのソフト面も次の世代に繋いでいくためのサポートが必要となってきます。
ご自身のお子様ではない方に承継を考えていらっしゃるため、承継される方との間で「想い」を共有してもらうことが先決と感じ、親族会議でお互いの想いを確認することからはじめました。
専門家は法的な視点で物事を考えがちで、スキーム作りに重点を置きがちなのですが、想いを共有するということは、「家」の承継だけでなく、先代経営者が後継者に事業を承継する「事業承継の問題」を解決していく際も、大切なプロセスとなります。先代からの理念や想いというのは、すべての行動を決断する際の指針となるからです。
今回の親族会議で特に問題となる点はなく、承継に向けて手続きを進めていくことになりました。次回は、「〇〇家を継ぐにあたって大切なこと」をマニュアルにするためのヒアリングをお客様から行う予定となっています。
言葉で伝えることはもちろん大事ですが、文字にして見える化しておかなければ、時間の経過と共に「想い」が薄れてしまう可能性があります。
想いを次の世代に伝えるのは何も資産家のお客様だけに限ることではありません。今まで歩んできた人生を棚卸し、自分が大切にしてきたその想いを次の世代に伝えるために「エンディングノート」を活用される方も増えてきております。
エンディングノートを活用することで、ご自身の想いを見える化し、将来にわたって自分らしく生きることや次の世代にその想いを繋いでいくことにもつながっていきます。
みなさまも、想いを繋げる終活について考えてみてはいかがでしょうか?