毎日仕事で着ているワイシャツ。
パリッとした感触が一日のやる気スイッチONにしてくれるため、自宅で洗濯するのではなく、クリーニングに出しています。
以前は個人のクリーニング店にお願いしていたのですが、残念ながら廃業してしまったため、今はチェーン店のクリーニング店に持ち込んでいます。クリーニング市場は価格競争が激化しているため、個人店など規模の小さなお店の廃業は増えている気がします。
ちなみに、現在お願いしているクリーニング店の料金は、ワイシャツ1枚が100円前後で、周りのチェーンのクリーニング店でもだいだい同じ金額です。
手作業ではなく機械での仕上げとなるため、襟のプレスの位置がずれていたり、生地が擦り切れるまでの時間が早かったりと、仕上がりに決して満足しているわけではありませんが、安いので文句は言えません・・・・。
ただ、思い出の服だとか、お気に入りのスーツとか、型崩れさせたくないコートなどをいつものクリーニング店で安心して任せるかと聞かれれば、NOと答えると思います。
実は、今日の日経新聞に掲載されていたクリーニング店の料金が、「シャツ1枚5200円」と、100円前後でお願いしている私からすると「!」と驚く金額です。
新品のシャツも買えてしまう値段です。
このクリーニング店は、東京都港区にあるレジュイールというお店ですが、高額にもかかわらずお客様の依頼が殺到しているようです。高額になる理由は、依頼主が気づいていない汚れまで徹底的に落とすことにはじまり、職人によるアイロン技術、シャツの形の復元を20分かけて手作業で一枚一枚行っているなどなど。
全工程が終わっても、専門のチェック担当者が確認して少しでもシミなどの汚れが残っていれば、最初の工程からやる直しするほどの徹底ぶりです。
厚生労働省の調査によると、クリーニングの店舗は1997年から毎年減少傾向にあり、市場全体が縮小しています。
少ない市場で低価格競争をすると共倒れになってしまいます。このお店のように、料金が高額でもしっかりとした手作やで他のお店では出来ない技術での差別化を図っていくことで、扱う商品1点あたりに高付加価値をつけることができます。
このお店にはじめて依頼する時は、お店との間で「ファッション・ケア契約書」を締結する必要があり、クリーニングの過程で万一が起きた場合の損害賠償の規定などが盛り込まれているほか、クリーニング後を仕上げた後も、損害賠償保険などのケアがついているため安心して依頼することができます。
はじめてオーダーで作ったジャケットが生地の風合いや型崩れするのが心配でずっとクリーニングに出せてなかったのですが、試しに出してみようか!・・・という気にさせてくれます。
市場が縮小する中で、どのように高付加価値サービスを提供するのか、とても参考となりました。