先日あるアプリが話題となりました。
そのアプリは、「ONE」というアプリで、お店で商品を購入した際に発行される「レシート」を、アプリで写真をとって取り込むだけで、レシート1枚につき10円で買い取ってくれます。
1日の上限は100円、1ケ月の上限が3000円までという制約がありますが、1年間で不要なレシートが3万6000円に換金できるということになります。(1日あたり10枚のレシートを365日用意するのは現実的ではありませんが・・・)
残念ながら、アプリを公開してすぐに、予想の750倍もの利用者が殺到したため、1日で買い取りサービスは停止となってしまいましたが、アプリ公開してサービス停止まで約16時間で7万人から24万500枚ものレシートの買い取り依頼があったとのことです。
このサービスを考えついたのが、実は「現役高校生」の起業家だということを知って驚きました。あるインタビューの中で、「ある人にとっては価値があり、ある人にとっては価値がないという価値の非対称性」に気付いたことが、レシートを買い取るというビジネスモデルを思いついたきっかけになったとのこと。
スイスに旅行に行った友人から、スイスフランを大量にもらった際、自分にとってはただの金属の塊でもスイスに行くと価値があるということから、価値の非対称性を考えることになったそうで、その価値の非対称性を考えていく中で、みんなが持っているものの中で、実は価値あるものがないかと探しているうちに「レシート」に行きついたそうです。
ビッグデータは「現代の石油」と言われているように、消費者の購入データは企業にとっての宝物となります。一方で、消費者からするとレシート自体に価値はないわけですから、まさに価値の非対称性を利用したビジネスとなるわけです。
「メルカリ」も、ある人にとっては不要で価値がないもの、ある人にとっては必要で価値があるものであることに目をつけて、その仲介をするプラットフォームを構築したことで、明後日の6月19日に上場まで果たすことになりました。
これって、自分のビジネススキルにも同じことが言えるかもしれません。
自分では価値がないスキルだと思っていても、お金を払ってでもサービスの提供を受けたいと思っている人は案外いたりすることがあります。その必要とされている人と提供すべき価値がマッチングした時には、今回のONEのサービスのように利用者が殺到することになるんだと思います。
お互いのニーズにアンテナを立てて、スマホを活用したプラットフォームでそのニーズをマッチングさせていくビジネスモデルが今後も増えていきそうです。
やはり、顕在化しているニーズはもちろんのこと、潜在的なニーズにもフォーカスすることを常に意識し、新たな市場を創設していくことがビジネスモデルの成否をわけることになるのでしょうね!