100回目の開催となった全国高等学校野球選手権記念大会。
記念大会ということで、神奈川からも二校が甲子園に出場しました。
今日は、大会を通じて最も面白いと言われている準々決勝です。4試合とも強豪校が激突する好カードとなっていました。
第1試合は大阪桐蔭と浦和学院の人気のカードで行われるために、相当数の徹夜組が出ていたとようで、朝の5時台には満員通知が出て、当日券が買えなくなっていました。
ちょうど大阪におりましたので、どうしても現地で観戦しようと思い、第3試合の途中頃にダメ元で甲子園に行ったところ、すでに観戦して空きがあった外野席の一部が偶然売り出しており、再度の売り切れ直前に購入することができました。
日大三高の逆転の瞬間を見たのち、第4試合の近江と金足農の試合を最初から観戦しました。それにしても、わかってはいたとは言え、甲子園はとにかく暑い!
内野席は屋根がある関係で時間の経過と共に徐々に日陰が出てきますが、観戦した三塁側の外野席は全く日差しを遮るものがありません(汗)
試合は手に汗握る大接戦だったものの、近江が試合の大半を押し気味にすすめていた感がありましたが金足農は神奈川代表の横浜高校に逆転勝利をおさめた実力があるので、今日もしかしたらと・・・もと思いながら、観戦をしておりました。
一点リードされて金足農の攻撃の瞬間に、甲子園の空気感が明らかに一転したことがわかりました。一塁側アルプス席の金足農の応援の曲がモチベーションを掻き立てる曲だったこともあったかもしれませんが、8回までの雰囲気とは明らかに異なり、外野席の観客もブラスバンドが奏でる音楽に合わせて一緒に手拍子がはじまり、球場全体が金足農高を応援しているかのような雰囲気となりました。
おそらく、前回の横浜高校との試合の逆転劇や、直前の第3試合の日大三高も逆転勝利したことが重なって、観客の多くが何かを期待している気持ちが甲子園の空気感を変えた感じがしました。
その空気感の変化に近江ナインが反応し、飲み込まれてしまったのか、ノーアウト満塁の絶好のチャンスから劇的なツーランスクイズで2点を叩きだし、逆転サヨナラで幕切れとなりました。
甲子園には魔物がいるとよく言われますが、9回の最終回に魔物が現れた瞬間を垣間見ることができました。テレビ観戦ではわからない空気感というのが、ヒシヒシと伝わって来て、現場で体感しなければ得られないものってこういう事だなと感じました。
以前、ドラゴン桜と高校野球漫画であるクロカンの作品で有名な漫画家の三田さんにお話しを伺う機会があった際に、AIの進歩で漫画家の仕事がなくなるかという質問に対し、こうお話しされていたことを思い出しました。
「AIには足がないから現場には行けない。人は、現場に行って五感でいろんなことを感じることが出来て、それを作品にできるからAIが作った漫画に負けることはありません」・・と。
何事も実際にその場で体験や経験する臨場感は何事にも代えられない財産となったり、インスピレーションが沸いてくる源になるのかも知れませんね!