旧有限会社のお客様から登記のご依頼をいただいたり、会社法施行後の定款を作成して欲しいとのご依頼をいただく場合、注意しなければならない点があります。
有限会社法廃止に伴って、旧有限会社の定款、社員、持分及び出資1口→株式会社の定款、株主、株式及び1株とみなされ、有限会社は株式会社として存続することになりました。
しかし、株式会社として存続することになった一方で、商号は従前どおり「有限会社」という文字を使用しなければならず、株式会社でありながら株式会社でない側面をもっており、旧有限会社は「特例有限会社」と呼ばれています。
つまり、「旧有限会社」は・・・・
「特例有限会社」(株式会社として存続)≠「株式会社」
であるため、「≠」の部分に注意しなければならないということになります。
くどいようですが、特例有限会社は株式会社として存続することになったので、基本は通常の株式会社と同様、会社法の適用がありますが、株式会社でありながら有限会社としての側面も持ち合わせているため、株式会社の手続きばかりを行っている時に特例有限会社だということを意識しないと、落とし穴にはまってしまうことがあります。
この「≠」については、「会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」の中の「有限会社法の廃止に伴う経過措置」の中で規定がされております。
ということで、明日は、落とし穴にはまらないために気を付けたい点について書いてみたいと思います。