昨日、法制審議会で会社法制の見直しに関する審議が行われて、要綱案が全会一致で決定されました。
その中で会社の登記に関する見直しとして、会社法第930条から第932条を削除するというものがあります。この930条から932条は、会社法の中で支店の所在地における登記に関しての規定が定められております。
この支店の所在地における登記に関しての規定は、930条から9332条の3条しかないため、これらをすべて削除するということは、以後、支店の所在地において登記がする必要がなくなったということになります。
以前は支店の所在地においての登記は本店と同様の内容が登記されておりましたが、会社法が施行された際に簡素化されまして、①商号 ②本店の所在場所 ③支店の所在場所 の3つだけ登記をすればいいことになっておりました。
実務においては、そのような簡易な登記事項しかされていない支店の所在地の登記事項証明書を取得することはほとんどありませんし、インターネットで本店の登記事項証明書も簡単に取得できるので、支店の所在地において登記する意味がなくなった今では実情にあった合理的な改正だと言えそうです。