今日で、事務所で仕事をしていたら郵便局の配達員の方が書留郵便を配達してくれました。その郵便物の中にやたらと分厚いものがあり、中身を見たところ「あ、これが戻ってきたか!」・・と心の中でつぶやきました。
相続手続きの際に、被相続人と相続人の戸籍一式と相続関係を記した法定相続情報一覧図を法務局に提出すると、法務局でその写しが交付され、以後、その法定相続情報一覧図の証明書のみで手続きを行うことが出来ます。
私どもの事務所では、今までどおり戸籍を利用した手続きでも特段不便さを感じておらず、逆に法定相続情報一覧図をもらう手間を考え、特にお客様から要望があった場合や特別な事情がない限り、従前どおりの扱いで対応しております。
ところが、今回は関係する相続人も多く相続関係も複雑であったため、久しぶりに法定相続情報の申請を行いました。
すると、数日後に法務局から「戸籍が不足しているので、証明することができません」との連絡が・・・・。
そんなことはないばず・・と思って話を聞いたところ、相続人の中のお一人が日本国籍を有していなかったので、海外の証明書を添付していたのですが、この証明書を取得するには戸籍が添付できなければ利用できないとのことでした。
つまり、相続関係に関して書類が不足しているのではなく、この証明書の制度を利用するためには、被相続人及び相続人全員について戸籍が添付できなければ利用できないということがわかりました。そこで、あえなく証明書が取得できないまま大量の書類が戻ってきたというわけです。
日本国籍を有しない方が相続人となるケースは稀なので、あまりそのような状況に遭遇される方は少ないかと思いますが、もし、戸籍が添付できない場合はこの制度を利用できませんので、ご注意ください。
(自戒の念を込めて・・・・)