ドラッグストア業界で、売上高7位のココカラファインは、5位のマツキヨHDと6位のスギHDの両社から経営統合の提案を受けていましたが、この度、マツキヨHDを選択し、統合協議に入ることを決めました。
ドラッグストアは、主にヘルス&ビューティーをコンセプトに展開してきましたが、その後、各社ともデイリーな顧客獲得に繋がる食品にも注力し、ヘルス&ビューティー&フードとして販売商材の拡大を図りつつ、確固たる市場を築いてきました。
一方で、24時間営業のドラッグ店舗も出現するなど、スーパーやコンビニとの業態間の垣根がなくなるほど競争は激化し、ドラッグ各社は、常に規模の拡大を求め、合従連衡が繰り返し行われてきた経緯がありました。
これまで店舗数の拡大に伴い売上高も増加傾向にあったものの、最近では1店舗当たりの売上額でみれば、その成長率は鈍ってきたようです。
アマゾンのネット通販や人手不足に伴う薬剤師の人件費高騰なども相まって、先行き厳しい環境にあることも事実ですね。
こうしたなか、将来に向けて、いち早く業界ナンバーワンの地位を獲得し、競争優位性を発揮した事業展開にすべく、マツキヨとココカラファインが経営統合の判断を下したのでしょう。
両社統合か否かは、20年1月末に最終結論が出るようです。
今回の統合協議については、同様の危機感を持った他のドラッグ経営者に大きな影響を与えたことでしょうから、ドラッグ再編劇はさらに続くのかもしれませんね・・。