山口県岩国市の旭酒造で作られた日本酒「獺祭」が、本来のアルコール度数と異なるものを出荷したとして、約26万本の日本酒が自主回収されると発表されました。
驚いたのが、その原因。
本来、発酵終了後のアルコール度数約17度の原酒に加水して16度に調整する際に、担当者がかきまぜる作業を怠ったために、アルコール度数が異なるものが混在されて出荷されてしまったとのこと。
旭酒造は、IT技術を駆使した酒造りで有名になった酒造です。
酒造りは杜氏の指揮のもと行われるのですが、新規事業に失敗した際に杜氏に逃げられたのをきっかけに、杜氏の酒造りのノウハウを詳細なデータに落とし込んで見える化しました。さらに、IT技術を活用することで品質にばらつきのないお酒を造ることが可能となり、国内だけでなく国外でも人気となっている銘柄です。
人がほとんど介在することなくIT技術で日本酒造りが行われているイメージがあったので、まさか、人がかきまぜる工程を忘れたというヒューマンエラーで、このような事態が生じたとは思いも寄りませんでした。
IT技術を駆使しているのであれば、出荷の際のデータで気がつくことはできなかったのでしょうか?
IT技術に頼るすぎるのもどうなのか・・・と考えさせられた記事でした。