住宅セーフティーネット法、正式には「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」を改正する法律が今月の25日から施行されます。
住宅確保要配慮者とは、高齢者・子育て世帯・低額所得者・障害者・被災者の方など、賃貸住宅への入居が断られやすいために住宅の確保に特に配慮を要する方々と定義されています。
住宅確保要配慮者の方が賃貸住宅への入居を希望しても、家賃滞納・孤独死・子供の事故や騒音から、入居を拒否されるケースが多くなっている現状があるためです。
国土交通省の資料によると、単身の高齢者で65%、生活保護受給者で60%、高齢者のみ世帯で55%、一人親世帯で14%の割合で大家さんが入居について拒否感をもたれているようです。
一方で、民間の空き家・空き室は年々増加する傾向となっております。
そこで、住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅として、賃貸人が空き家を都道府県に登録し、都道府県がそれらの情報を開示して住宅確保要配慮者に情報を開示し、賃貸住宅への拒否問題と空き家問題の解決を図っていこうとするための登録制度が創設されます。
また、登録住宅の耐震改修やバリアフリーなどの改修を支援したり、低所得者の方の家賃を補助したり、家賃債務保証の仕組みを作るなど、財政面での支援もされるようです。
登録住宅の戸数を2020年度末までに、17.5万戸の登録が目標とのこと。それぞれの社会問題が、新たな仕組みづくりで問題の解消を目指して動きだしていきます。
多くの方が実際に活用できるようになるために、まずは登録住宅の戸数が増えることが必要です。空き家問題の解決方法の選択肢の一つとして、私たちも情報を提供していきたいと思っています。