所有する土地を思うように売ることができず、処分に悩む高齢の地主が突然、売買の話を持ち掛けられ、金銭をだまし取られる被害が相次いでいるそうです。
相続すれば、相続税や固定資産税がかかり、子の世代に税負担をかけたくないとの高齢地主の悩みにつけ込んだ詐欺のようです。
相続税は2015年1月から改正され、亡くなった人のうち8.0%が課税対象となり、2014年の4.4%からほぼ倍増しており、税金のかからない非課税枠(基礎控除)が削減されたことが大きく影響しております。
固定資産税については、相続した土地の評価額が30万円以上ならば課税対象となり、これらの税負担を次世代に負担をさせたくない気持ちが、土地売却に向かわせる要因の一つになっていることなのかもしれません。
所有者不明の土地が増える問題について、その対策の一つとして、一定の条件で地主が土地の所有権を放棄できる法整備を政府が検討しておりますが、まだまだ解決できるまでには時間がかかりそうです。
よって、見知らぬところから「高値で買い取ります!」といったセールスがあったとしても、お一人で判断せずに、ご家族や専門家などにも相談のうえ、被害にあわないようにお気をつけください!