昨日に引き続き、研修会に参加してきました。
テーマの一つに、高齢者や障害者の方への虐待や人権に関する内容がありました。
通称、高齢者虐待防止法や障害者虐待防止法では、虐待の類型として下記の5つが定義されています。
1.身体的虐待
2.ネグレクト
3.心理的虐待
4.性的虐待
5.経済的虐待
身体的虐待は叩いたり蹴ったり身体的な拘束や抑制をする行為であり、5つの類型の中で最も多い割合となっています。ネグレクトは、介護や世話などをすることなく放置することで、児童虐待などの報道でも良く耳にする類型です。
経済的虐待は、親の財産を管理するという名目で、年金を使い込んだり、本人に必要な財産を渡すことを制限することであり、本人が消費者被害などに合わないなどの理由で、案外知らずに行ってしまいがちな類型です。
家族や施設の職員の方などが虐待するに至る背景がとても複雑であり、最初は誰もがそのようなことを望んでいるにもかかわらず、ストレスや環境などに左右されて、意図せずしてしまったことが、常態化してしまい、本人や周囲の人間もしてはいけないことだと感じていながら、それを止めることができない・・・という、虐待の悪循環にいたってしまう過程を理解する必要があります。
(最近話題となった、アメフトやボクシングの問題なども似たような構造ではないかと思います)
つまり、高齢者や障害者の方だけを支援すればそれで終わりではなく、虐待をしてしまった養護者の背景を検証し、その支援もあわせて行わなければ、虐待の根本的な解決には至らないということです。
誰しもが、被害者、加害者の当事者になるリスクがあるなあ・・と感じた研修でした。