昨日のブログを書いている時には情報が入っていなかったのですが、その後、創業家側が申し立てていた、新株発行の差し止め仮処分の即時抗告を、東京高裁が棄却する決定を下しました。
これにより、今回の新株発行が、創業家が主張していた、支配権を低下させることが主たる目的ではなく、「著しく不公正でない」ことが、東京地裁と東京高裁で判断されたことになります。
本日(20日)が増資の効力発生日である払込期日となりますので、予定どおり手続きがすすむことで、創業家の議決権が33.92%→約26%まで低下することとなり、昭和シェル石油との合併決議を創業家が拒否できる「3分の1を超える議決権割合」を保つことができなくなりました。
今日の株式市場の動きを見る限りは、出光興産も昭和シェル石油の株価も今回の決定について過剰な反応はされていないようです。
石油業界は、エネルギーの多様化や世界情勢の変化などに伴い、環境変化の真っ只中にいる業界だと思われます。
自動車一つとっても、電気自動車、ハイブリットカー、低燃費車などガソリンの消費を抑えた車が増えておりますし、廃業に追い込まれるガソリンスタンドが増えているなど、ガソリンの消費も供給も減少している現状を考えると、市場規模は将来に向かって縮小されるものと思われます。
今後の生き残りをかけて、合併が現実のものとなるのか注目していきたいと思います。