私どもの事務所の近くに、いつもお昼時に行列ができるお店があります。チェーン店がありながら、行列ができるってすごいなあ・・・と思いながら、お店の前を通りすぎておりました。
お昼時とはいえ、相模大野駅近辺では行列ができるお店が他にない中、最近の気温の低い中でも順番待ちの列ができています。
相模大野以外の店舗でも気にしながら観察していると、同様に店舗の中はお客様でにぎわっています。
そのお店の名前は、「いきなり!ステーキ」です。ネーミングから感じるインパクトは凄いです!名前のとおり、お店に入るなり、いきなりステーキが出てくるわけではないのですが・・・(笑)
さて、先ほどそのいきなり!ステーキを運営する、株式会社ペッパーフードサービスの平成29年12月期の決算が発表されました。
【決算短信より引用】
昨年の売上高223億円から、139億円増(前年比62.2%増)の362億円と大幅に増収となっており、利益も大幅アップの「増収増益」となっておりました。
また、売上のセグメントを確認すると、前年度のものは以下のとおりで、
①ペッパーランチ事業
②レストラン事業
③いきなり!ステーキ事業
④商品販売事業
・・・・・の4つにわかれています。
ちなみに、今年度のものは・・・・
この中で、「いきなり!ステーキ事業」を見てみると、前年度が約141億円、今年度が約270億円の129億円増となっており、会社全体の売上増139億円の大半が、この「いきなり!ステーキ事業」であり、同社の稼ぎ頭であることが数字からもわかります。
お昼時に毎日のように行列のできていた光景の積み重ねが、決算の数字となって表れたことになります。
現在国内に188店舗あるそうですが、無限に店舗を出せるわけではないので、いつか新規出店ができなくなる時がきます。
同じく格安ラーメンチェーン店である「幸楽苑」は、店舗数増加が負担となり、50店舗以上閉鎖するリストラを行っており、皮肉にも幸楽苑を運営する幸楽苑ホールディングスがフランチャイズとして、「いきなり!ステーキ」に転業して業績復活を目指しています。
このように、街を歩く際、ちょっとした変化や気づきを感じ、身近に起きている現象を観察したり、定点観測したり、数字を把握することで、経済の流れを学ぶことができます。
クイズ感覚で仮説を立て、検証することを楽しむこと。このことが、経済を理解する早道なのかもしれませんね!