今日は、中小企業のお客様の株式売買の手続きに都内まで行ってきました。
昨日のブログで書いたRIZAPのように、上場している株式は市場で自由に売買することが出来ますが、中小企業の株式を売買するには、株式の譲渡について会社の承認が必要となったり、売買相手を自分で見つけなくてはならないなど、いろいろな制約があります。
また、市場での売買のように、需要と供給のバランスで価格が決まるわけではなく、売買する当事者の合意によって、価格も決まってきます。
今日の案件は、当初、二人が共同で出資して設立した会社でしたが、設立後10年近くたたち、次のステージに行くために、別の経営者が株主として入ることとなったため、株式の売買手続きをお手伝いさせていただくこととなりました。
別の会社とのシナジー効果を最大限発揮させるために、出資者のうちの一人の全部の株式を、今回一緒に事業を行う経営者に売却することとなりました。売却をしなければならない株主からすると、いくら会社の規模拡大のためとはいえ、立ち上げから一緒にやってきたわけですから、株式を売却することには一抹の寂しさを感じるのが当然です。
そこで、株式の売却に関しての条件や今後のことについて、不安になられたり気分を害して売買契約が破談とならないように、相手の立場に立って、丁寧に今回の経緯と契約内容をご説明して、相手からの質問にも真摯に対応させていただいたことで、無事、契約書にサインをいただくことができました。
このように、中小企業の株式売買には、市場で相手の顔がわからずに売買される上場企業の株式と異なり、いろいろなドラマがあります。売買契約を成立させるためには、お互いがWin-Winの関係になるように配慮することが大切となってきます。
特に事業承継の場面では、スキームや会社法などを駆使して・・・というより、関係者の感情に配慮することが一番の解決方法だったりすることがあります。
今回の株式売買をきっかけに、関係者すべてがハッピーになるような方向に会社が向かっていくことになるので、更なる発展をし、目標としている株式上場をぜひ実現してもらいたいと思っております!