天国と地獄のスプーンという有名な話があります。
地獄の世界は、テーブルの上にごちそうがならんでいるにもかかわらずまったく減っておらず、みんなガリガリに痩せながら長いスプーンを持っています。
彼らは、ごちそうを我先にと口に運ぼうとするのですが、スプーンが長いために上手に使うことが出来ずにごちそうを食べることができません。
自分の周りにいる人が邪魔をしているから食べれないのだと人のせいにし、そのうち喧嘩がはじまり、「怒りに満ちた世界」となっておりました。
一方、天国の世界は、同じように長いスプーンが食事をしているのですが、地獄の世界と違って、みんなが楽しくごちそうを食べていました。
というのも、長いスプーンを自分の口ではなく、お互いに相手の口に運んであげて、みるみるごちそうが減っていきました。
地獄の世界と異なって、相手のことを思う、「思いやりに満ちた世界」となっていました。
話の概要は上記のとおりで、お互いが同じ状況にありながら、考え方の違いで地獄と天国の世界に分かれることになります。
つまり、自分の立場だけで物事を考えるのか、相手の立場も尊重して物事を考えるのかで、行動と結果が変わってくるということを教えてくれています。
この話、特に相続の手続きをお手伝いさせていただくときに、なるほどそうだなあ・・と感じることが多くあります。
自分が得をするように、自分の権利だけを主張するということは一見、得を取る行動のようでも結果的には損することになりかねませんし、相手方ことを思って遺産分割協議に臨むことは、損するようで結果的には得をすることになるのではと思っております。
仮に、自分の権利だけを主張して裁判で争って勝ったとしても、失った代償というのは計り知れないものがありますので・・・。
ということで、この天国と地獄の話というのは、業務だけでなく日々の日常生活でも活用できると思います。
頭の片隅で意識して、地獄の世界に陥らないよう、注意していきたいと思います!