連日のアメリカNYダウ暴落の影響を受け、日経平均株価も昨日は592円、一時1500円以上下落しました。
日経平均株価は現在2万1200円前後で推移してますので、実に2日間で約10%近く下落したことになります。
株式をしていない人にとっては、株価下落は自分にとって全く関係のないことと思いがちですが、私たちの生活に全く無関係だとは言えないかもしれません。
例えば、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)では、私たちが納めた年金が株式等で運用されています。平成29年度第3四半期末現在で、約162兆円を越す資金がGPIFで運用をされております。
2014年までは、国内債券が60%、国内株式が12%、外国株式が12%、外国債券が11%、短期資産で5%という内訳で運用されておりました。つまり、ローリスクローリタンの安全な運用がされておりました。
しかし、アベノミクスの株価対策もあり、下記の内訳に変更され、積極的な運用方法に変わりました。
【GPIFのHPより引用】
つまり、債券を少なくし、株式の割合を多くする、ハイリスクハイリターン?の運用となっています。そのおかげで、株高が続いていた直近の四半期では、4%近い運用益を出しており、GPIFが市場で運用を開始してからの累積利益は69兆円となっております。
逆に、昨日・今日のような株価が調整(下落)する局面が続くと、債券から株式へ割合を増加したことによる損失が、加速的に増加していくことも考えられます。通常の投資家であれば、株価が下落の局面で損切り覚悟で株式を売却することが出来ますが、GPIFでは相当な資産を株式で運用しているため、損失を避けるために株式を大量に売却することとなれば、さらに株価を押し下げてしまうことにもなってしまうため、売却による損失回避のタイミングが限定され、株式継続保有に伴うリスクがあります。
GPIFだけでなく、日銀も株価対策で相当の資金が株式市場に投入されていますので、このまま株価下落が続くことによって、保有資産毀損による日銀の信用低下が引き起こすリスクが心配となります。
投資家心理の悪化による一過性のものであればいいのですが・・・・。
経済は循環していますので、株価下落が私たちの生活に影響がでないことを祈るしかありません!