消費税が8%から10%へ増税となり1か月が経過しました。
税率が10%になった日用品は駆け込みの反動減が表れましたが、食品については軽減税率が適用されたこともあり、全体として2014年の前回増税時に比べて、増税前後の消費の振幅は小幅だったようです。
食品は大半が軽減税率対象のため8%据え置きとなり、前回増税時に発生した駆け込み需要も少なく、むしろ増税後の10月の食品売上高は3.1%増(前回増税時は4.4%減)となったようです。
今回は台風の影響で買いだめが起きたこともあるようですが、軽減税率の影響が大きかったものと思われます。
日用品は増税の影響が大きく表れ、9月の28%増から、10月は12%減少したようです。しかし、前回の増税時は33%増から22%減と振幅は今回の方が小さかったようです。
百貨店では宝飾、時計などの高額品、家電量販店ではエアコン、冷蔵庫、洗濯機などが、また軽減税率対象外のビール、焼酎などの酒類、紙おむつやティッシュなど買いだめのきく商品などは、それぞれ駆け込み需要が発生し、その反動で10月の売上高が例月に比し、減少したようです。
総じて、今回の増税は、①食品については、軽減税率が適用され、増税感が薄まった、②キャッシュレス購入で来年6月末までの期間限定のポイント還元を受けられる店舗が多数ある、③8%から10%と税率の引き上げ幅が僅かのため負担感が軽減された(?)ことなどが考えられると思います。
いずれにしましても、消費税増税は消費の冷え込みに繋がってしまうのでしょうか。
わずか1か月の状況で判断できませんが、前回増税時に比べ、状況は明るくなっているように感じますので、今後も底堅い消費を期待したいところですね。