11月から事務所に来ている研修生も、折り返し地点が過ぎました。とにかく実際の案件に触れてもらうことに重点をおいて、短い期間で最大限の研修効果を発揮できるように経験を積んでもらっています。
その他、研修生に伝えているのは、「実務における基本的な考え方」
研修生を受け入れて感じることは、「答え」を教えてもらうことを期待している研修生が多いということです。
もちろん、研修ですからいろいろなことを教える必要はあるのですが、考え方でなく、結果である答えから学ぼうとしています。
研修期間は短いですから、実務に必要な知識をすべて教えることはできません。20年実務をしている私もいまだに知らないことばかりですので、すべての知識を学ぼうとするのは不可能です。
つまり、知識ではなく、その答えを導きだすための考え方を学ぶことが重要と考えています。知識は、研修が終わった後でも自分で日々学ぶことができますので・・・・。
よって、基礎的事項を重点的に学んでもらうことで、自分自身で考えて答えが導き出すことができる応用力が付くような方法を、学んでもらうようにしています。
例えば、研修の初日には、「書類をよく見ること」を一番最初に伝えるようにしています。ところが、たった1通の登記簿謄本を研修生に見てもらった後に私が質問しても、書類をよく見たとは到底思えない答えが返ってくることがあります。つまり、当たり前のことが当たり前にできないということです。
書類をよく見て、自分で考えたり、疑問をもったり、疑問解決のために自分で調べることが出来なければ、レベルの高い仕事をお願いしても当然同じような行動は出来ないわけです。
今まで10年以上研修生を教えてきた経験から感じることは、基礎を大事にしたり、当たり前のことが当たり前にできる人は、知識ではなく、どのように問題を解決していくかの「仕事力」が身につくようになってくるため、最終的には、レベルの高い仕事もほとんどミスすることなく、自分一人でこなしていくことができます。
一方、基礎ができていないにもかかわらず「大きな仕事はできる」と思って基礎をおろそかにしている人や知識ばかりを追求しようとしている人は、知識を積み上げても土台がしっかりしていないため、結果としてお客様に満足してもらうような仕事のレベルに辿りつくまでに時間がかかってしまいます。
ということで、清掃にや雑務にはじまり、接客や仕事に対する姿勢についてまで、本では学べないことも徹底的に学んでもらうようにしています。本に書いてあることは自分でもいくらでも自分で学べますし、独立したら自分で学ばなければならないですからね。
残りわずかの期間も、徹底的に基礎を学んでもらい、応用力が身につく考え方を習得してもらいたいと思っています!