国債は、国が公共事業を行ったり、教育や福祉のために必要な資金を、税金などの収入だけではまかなうことが出来ない場合に、その資金を得るために財務省が発行した債券です。
国債は、満期後の元本が国によって保証されているため、安全な商品と考えられており、銀行や保険会社の運用にも利用されてきました。そのため、大半の国債を運用のために保有されていましたが、アベノミクスによる金融緩和によって、資金を市場に供給する手段として、日銀による国債買取が行われ、現在1000兆円を超える国債の4割近くを日銀が保有する状況となりました。
この変化は日銀の貸借対照表をみるとわかります。
【日銀HPより引用】
2013年当時の貸借対照表は下記のとおりです。
この時点では、国債の保有は「121兆円」となっております。また、ETFなどの株式投資の金額も「1兆5000億円」程度ですね。
現在はどうなったかといいますと・・・
国債の保有が「422兆円」、ETFなどの株式投資の金額は「14兆円」に膨れ上がっています。日銀が大量のETFを購入していることで、上場企業の実質的な大株主が日銀という銘柄も増えているようです。
それにしても、財務省が発行した国債の半数近くを日銀が保有しているというのが今の現状です。
国債は、国の信用があって成り立つものですから、万一何か事態が急変して国債の価格が暴落するようなことになったら、どうなってしまうのでしょうか・・・・・?
これらの資料は日銀で公表をされております。私たちをとりまく経済環境に、もっと意識を向けておくことも大事かもしれませんね。