先日のブログでも少しふれましたが、残されたご家族のために生命保険に加入していたとしても、保険金を受取る方の事情によっては、保険会社から支払われた保険金が有効に活用できない場合があります。
たとえば・・・・
・受取人が浪費癖のある方
・受取人が障がいをお持ちの方
・受取人が未成年の方
・受取人が認知症の配偶者の方
など、高額な保険金が一括で支払われたとしても、保険金を浪費してしまったり、財産管理を行う人に使い込まれたり、詐欺の被害にあったりなど、保険に加入された方の想いと異なる形で、大切なお金が使われてしまうということが実際に起こっています。
そのようなリスクを回避することができるのが、「生命保険信託」の仕組みとなります。
「信託」という言葉から、「高額な費用がかかるのではないか?」というイメージがあり、あまり活用を検討されていらっしゃらないお客様も多いのではないかと思います。
そもそも、生命保険契約に加入する際には、「月々どれだけの掛け金がかかって、どれくらいの保障があるのか?」が、保険加入者にとって一番興味のあることであって、万一の場合の保険金の支払いが行われた後までのことを考える方は少ないのかもしれませんね。
実際、私も数件の保険契約に加入していますが、つい最近まで、支払いがなされる時の状況まで考えたことはありませんでしたので・・・・。
ちなみに、「生命保険」×「信託」の組み合わせで費用が低額だと思われるのが、プルデンシャル生命保険とプルデンシャル信託の商品だと思います。
プルデンシャル生命は、「保険の出口サービス」を広く一般的に提供するため、子会社として信託会社を設立し、2015年10月からプルデンシャル信託の営業を開始し、現在に至っています。
ちなみに、この生命保険信託に要する費用は下記のとおりです。
【信託契約締結時】
・信託契約1件につき、5000円
【契約内容変更時】
・手数料不要
【解約時】
・手数料不要
【死亡時】
・保険金の分割交付の場合は、受領保険金総額の2%
・保険金の一括交付の場合は、一律10万円
【分割交付開始から信託終了まで】
・信託契約1件につき、年間2万円
上記を具体的な数字で当てはめてみたいと思います。
親が、障がいをお持ちのお子様のために、保険金額1000万円の生命保険に加入し、自分が死亡後にお子様に毎月10万円ずつ分割で支払う内容の生命保険信託を行ったとします。
当初の信託契約締結時に「5000円」の費用がかかりますが、その後、親が亡くなるまでは、一切の費用がかかりません。
親が亡くなった時は、保険金額1000万円の2%の「20万円」が保険金の中から差し引かれ、後は信託が終了するまで毎月10万円ずつ、障がいのお持ちのお子様に交付する管理報酬が「年2万円」が残高から差し引かれるだけです。
ということは、手元から持ち出しする金額は、当初の契約締結時の5000円だけであり、契約者が死亡するまではランニングコストがかかりません。
死亡時と分割払いの管理報酬についても、低廉なうえに信託財産である保険金から差し引かれるので、金銭的な負担がかなり抑えられていると思います。
この費用感なら、支払い時のリスクに対応するために活用してみようと思う方が増えるかもしれませんね。