今日、お客様のお通夜に参列してきました。
参列中、いろいろな思いが頭をめぐっていました。というのも、つい先日、遺言書作成をお手伝いさせていただいたばかりのお客様の訃報だったからです。
お客様のご家族より、体調が思わしくないとのお話をお伺いして、当初予定していた公証人の先生との日程を前倒ししていただき、関係者全員が一番早く集まることができる日で公正証書遺言を作成することとなりました。
体力的にも相当きつかったと思われますが、しっかりと公証人の先生の問いかけにも対応され、懸念されていたご心配を解消するための遺言書を作成することができ、お客様のご希望に添うことができました。
遺言書には、付言事項といって、法的な効果はないものの、残されたご家族への感謝の思いや遺言書を作成した時の気持ち、相続財産の分配方法を決めた背景などを自由に書き記すことができます。
私どもの事務所で遺言書を作成する場合は、必ずこの付言事項を入れていただき、ご家族への最後のメッセージとして残していただくようにしております。
遺言書は、特定の相続人だけが有利な財産分配を受けるようにすることが主たる目的ではなく、残されたご家族が争族とならないため、遺言者が想いを伝える最期のメッセージと考えているからです。
今回の最期のメッセージも、きっと残されたご家族の宝物になっていくものと思います。
結果として遺言書の作成が間に合い、ラストメッセージという宝物を残すことができましたが、遺言のご相談をお受けしたときは、いつ何が起きるかわからないことを想定し、早急に対応しなければならないことを改めて肝に銘じました。