本日の日経に「人口危機 正視せぬ日本人」というタイトルの特集記事が掲載されておりました。
現在の日本人の出生者数は年間100万人を割り込んでいる一方、年間の死亡者数は130万人を超えていて人口の自然減少が続いています。
土曜日に山形の天童に視察で訪問しましたが、山形の名産であるさくらんぼ農家が高齢化に伴って、農作業を続けることが困難となり、さくらんぼの果樹園を手放したいと考えている人が増えているという話をお伺いしました。
地域のさくらんぼのブランドを守るために、高齢で農作業が出来なくなった農家に代わってその地域の若い農家の方(と言っても、50歳前後かと思いますが・・)がその果樹園の農作業も手伝うこととなり、若い農家の方にそのしわ寄せが来ているそうです。
また、自宅にさくらんぼの果樹園が併設されている空き家が売り出されており、その現場も視察してきました。ご両親がさくらんぼを栽培されていらっしゃったようですが、相次いでお亡くなりになり、相続人も関東にお住いのため、そのまま空き家となっている状況でした。
たまたま視察の際に相続人の方がさくらんぼの木の手入れのために、関東から戻ってきていらっしゃったタイミングでしたので、いろいろとお話をお伺いすることができました。
自宅は空き家になったものの、さくらんぼを放置することができないため、手入れのためだけに山形まで帰省するのをもう2年もされていらっしゃるようで、さすがに手入れが大変となり自宅の売却を決心されたとのことでした。
さくらんぼの収穫の時期は集中的に人手がいるため、旅行会社と連携して農業体験ツアーなどを企画して人手の確保にあれこれアイデアを出されているようですが、労働力不足という根本的に問題の解決には至っていないようです。
人口減少に伴う人材不足や後継者難という問題が、中小企業・農家などあらゆる分野で影響しているのを肌で感じて問題意識はあるのですが、どのように解決するのか難しい問題ですね。