土地を購入した際、その土地が自分の土地であることを第三者にも主張することができるように所有権移転の登記を行います。
中古の建物も同様に、購入した場合は所有権移転の登記を行うこととなります。
ところが、ご自身が建物を新築された場合は、自分が最初の所有者となるため、中古の建物の様に所有権移転の登記を行うのではなく、最初の所有者であることを表現する「所有権保存」と呼ばれる登記を行うことになります。
ちなみに、登記は、「表題部」「甲区」「乙区」という3つの事項が登記されることになります。
【法務省のHPより引用】
表題部には、所在、家屋番号、種類、構造、床面積、新築年月日など、どのような建物が建築されたかが登記されることになります。いわば、「建物の自己紹介」のようなものです。
甲区には、「所有権に関する事項」が登記されることとなっており、新築された場合は、上記のとおりご自身が最初の所有者として、所有権保存登記がされることとなり、以後、建物を売買した場合は次の買主に所有権移転登記がされて、新たな買主が登記されることになります。
乙区には、「所有権以外の権利に関する事項」が登記されることとなり、例えば、建物を住宅ローンを借りて建築した場合に、金融機関の抵当権という権利が登記されることになります。
この登記事項はルールがあって、必ず、「表題部」→「甲区」→「乙区」の順番で記録が起こされていく必要があるため、登記事項のパターンとしては・・
1.表題部のみ
2.表題部、甲区
3.表題部、甲区、乙区
の3種類となり、「甲区と乙区」「表題部と乙区」というパターンは存在しないことになっています。
建物を建築する場合、大半の方は金融機関から住宅ローンを借りるため、乙区の抵当権の設定が必要となります。上記のパターンの3.に該当することとなり、その前提である表題部と甲区の手続きを含むすべての登記手続きが必須となります。
しかし、金融機関から住宅ローンを借りずに自己資金で建築したお客様の場合、抵当権の設定などの必要性がないことや登記費用の節約のために・・
・表題部登記も申請していない
→上記1.から3.のどれにも該当しない、いわゆる未登記の状態
・表題部登記は申請しているが、所有権保存登記は申請していない
→本来、2.の状態であるべきだが、1.の状態になっている
という方がたまにいらっしゃいます。相続手続きを行うことになってはじめて、数十年の間、未登記の状態だったり、所有権保存登記がされていなかったことに気付くケースもあります。
未登記か否かや所有権保存登記がされているかどうかは、最寄りの法務局で調査することも出来ます。また、未登記か否かは、この時期から5月の間に、市役所から送付されてくる「固定資産の納税通知書」でも判断することができます。
納税通知書の建物の欄に、「未登記」と記入されていたり、家屋番号が空欄となっていれば、建物が未登記の状態である可能性があります。
よって、もうすぐお手元に届く固定資産税の納税通知書の家屋のところを、注目してご覧になってみてください。もし、未登記や空欄となっていた場合、当事務所にご連絡いただければ、リスクやその後の対応の方法についてご説明させていただきますので、遠慮なくお問い合わせください。