10月は株式相場が乱高下した中、日銀によるETFの株式買い支えの金額も月間ベースでは最高となり、年間買入額の「6兆円」を超してしまうのではないかとの報道もされています。
日銀の正式名称はご承知のとおり、「日本銀行」です。銀行の銀行としての役割を担っていますが、メガバンクのように組織は株式会社ではなく、日本銀行法第6条で認められた特別な認可法人です。
平成30年10月20日付けの最新のデータによると、日銀の資産は「549兆460億7472万7000円」となっており、国内のGDPに匹敵する数字となっておりますが、資本金はいくらだと思いますか?
これについて、日本銀行法で下記のように定められております。
上記のとおり、日本銀行の資本金は「1億円」と定められており、そのうち政府が5500万円以上を出資しなければならないということになっております。
(ちなみに、出資1口の金額は100円と同じく法律で定められており、登記もされております)
昨年の日本銀行の業務概況書に、その1億円の資本金を誰が出資しているかが記載されておりまして、下記のとおりとなっています。
日本銀行法のとおり、政府が5500万円以上である「5500万8000円」を出資しており、残り45%は民間等からの出資となっています。
その45%の大半をしめる40%は個人が資していることになっているのですが、誰が出資しているのでしょうか?
実は日本銀行は、株式市場(ジャスダック)に上場しており、売買がされております。といっても、日々あまり取引がされていないようで、本日の取引も1日でたった200口しか売買がされていません。
また、上場していると言っても、株式会社ではないので、売買する対象は株式ではなく出資証券ということになります。
この出資証券の特徴は、株主総会に相当する出資者総会がないため、出資者に対しては、議決権を行使するなどの経営参加権が認められておりません。
また、出資者への配当は、払込出資金額に対し年5%以内に制限されているほか、配当率の決定には財務大臣の認可が必要となります。
最低単位の100口を購入するのに400万円以上の資金が必要なので、日本の経済を支えている日本銀行の出資者となるのは、私にとっては夢のまた夢の話のようです・・・(笑)