ある方から、セミナーの資料を作成したので、内容を確認して感想を教えて欲しい・・・との依頼メールが数日前にありました。
内容は、士業のオフィス内パソコンのセキュリティ運用に関するものでした。
パワーポイントでしっかりと作りこまれた資料を確認したうえで、僭越ながら自分が感じた感想をお伝えし、資料の修正検討をアドバイスさせていただきました。
レジュメも見やすく、内容もわかりやすくまとめられていたのですが、その資料が聞き手である士業を意識した切り口で作成されているものではなく、IT技術者としての視点で資料が作成されていたのです。
つまり有用で必要な情報だと思うのですが、私たち士業にとって、セキュリティやWindowsのOSに関する知識は専門外ですし興味はありません。それよりも、大事なことはこのまま何も対策をしないとどうなってしまうのか、日々の業務にどのような影響があるのか、その対策をするにはいくら費用がかかるのか・・・という潜在的なニーズを喚起したり、顕在的なニーズを満たす内容になっていなければなりません。
そうでなければ、セミナーを受講した方が、自分が伝えたいことに心が動かされ、行動してみよう!・・・とは思ってくれないわけなのです。
アドバイスとして、今まで対策をしなかったために・・・・・
1.トラブルとなってしまった事例の紹介
2.その経験した事例の中で、コストと時間と損害がどれほど生じたのかを紹介
3.そうならないために事前対策の必要性を訴える
以上の構成で作成したほうが、当事者意識をもってくれるのでは・・とお伝えしました。
この点は、私たちもセミナーを開催するにあたって注意をしなければなりません。
お客様が不安に感じていることがどんなことで、それを解決するにはどうしたらいいのか!という点にスポットを当てることなく、専門家の視点で一方的に法的知識を詳しく説明したとしても、お客様にとっては満足のいくセミナーにはなりません。
先ほど、再作成された資料が送信されてきましたが、受講者が聞きたいと思う視点から作成されており、同じことを伝えるにも視点をちょっと変えるだけで、相手方への伝わり方が違ってくるんだなあ・・・・ということを再認識させられ、自分も勉強となった出来事となりました。