昨日の続きです・・・・・。
身寄りはあっても、いろいろと複雑な事情があって、将来のことを親族にお願いすることが難しいお客様もいらっしゃいます。
特に、高齢の方ですと、自分が認知症になった後にどうなってしまうんだろう・・・・・?と不安で仕方がないと思われていらっしゃるお客様は多いと思います。
昨日のお客様は、以前に遺言を作成させていただいた方でして、自分がお亡くなりになった後の財産分配についてはこのようにしたい・・・・という想いを公正証書遺言の作成を通じて、既に実現させていただいております。
今回は、高齢者住宅に引越しするにあたって、将来自分に何かあったときにすべてをお願いしたい・・。つまり、認知症になっただけでなく、自分が亡くなった後のことについてもトータルでサポートをしてもらいたいとのことでした。
そこで・・・
任意代理契約・任意後見契約・死後事務委任契約でサポートさせていただくことを提案してきました。
「任意後見契約」は、お客様が認知症になってからご本人をサポートする制度ですが、お客様がすでに高齢で歩くのも困難なことや高齢者住宅が駅から遠い距離にあるために、銀行まで行くのも大変なことなども考慮し、元気なうちからもお客様に代わって銀行取引や契約などをお手伝いすることができる「任意代理契約」もセットして締結することにしました。
また、お亡くなりになった後の葬儀についてやお墓のことについても依頼も受けておりましたので、そのような手続きを私の方で代わりにできるよう、さらに死後事務委任契約も締結する方向で検討しております。
その他、お客様の体調に変化がないかどうかを確認したり、判断能力が低下していないか健康確認のために、定期的に訪問させていただく「見守り契約」も付加するかどうか検討してみました。
しかし今回は、高齢者住宅のサポートもしっかりされているようですし、見守り契約に関するコストもかかることですので、高齢者住宅の施設の方と電話でやり取りをするなどで代替できると判断し、今回は提案しないことにしました。
これらの契約を締結させていただくということは、そのお客様の残りの生活について責任を持たせていただくということですので、非常に緊張感があります。契約条項に不備があって、将来的にそれが発覚したときには、すでにお客様が判断能力を喪失していて、契約を変更することが出来ず、十分なサポートをすることが出来ないこともあるからです。
契約書をわかりやすく表現したり、字を大きくしたり、抽象的な文言を具体的なイメージに落とし込んだり、雑談を間に挟んだりと、高齢のお客様でも契約について理解していただくように工夫する必要があります。
お客様に安心してお任せいただくよう、お客様に寄り添って契約書を仕上げていきたいと思います!