今日、奥様がお亡くなりになられたお客様が、ご相続のお手続きのご相談にお見えになられました。
相続のお手続きは、癒えぬ悲しみや喪失感の中、お見えになられるお客様が多いですから、事務的な手続きのことは後回しにして、まずはお客様のお話をお伺いするようにしております。
本日のお客様も手続きの打ち合わせに入る前に、奥様がお亡くなりになられるまでの出来事を、順を追ってお話してくださいました。
そのお話の中でご主人が、「自分の妻のことを褒めるなんて・・」とおっしゃりながら、話してくださったことがあります・・。
奥様が病気を患われていて余命もご自身でわかっていらっしゃるなか、残されるご主人に迷惑をかけることがないよう、ご自身が亡くなった後に執り行われる葬儀をご自身でプロデュースされたそうなのです。
つらい闘病や死への恐怖心と向き合いながらも、決して弱音を吐くことなく最後まで気丈にふるまわれて、ご主人に負担がかかることがないよう、また最期まで自分らしくありたいという想いから、自分の葬儀の段取りをすべて生前に行っておいた・・という話をお伺いし、奥様はどういったお気持ちで準備されていたのかと思うと、胸がジーンと熱くなりました。
そのような奥様がご主人に残してくれた想いを感じてか、今度はご主人がご自身のお子様に想いを伝えるべく、ご主人の終活として遺言書の作成もあわせてお手伝いさせていただくこととなりました。
終活を通じて、残されたご家族へ想いをつなぐリレー案件となりそうです。