ゆうちょ銀行の預入の限度額が、4月より現行の1300万円から倍増の2600万円まで引き上げられることになりました。
2016年4月に1300万円となるまでは、1991年11月から限度額が「25年」近くも1000万円のままでした。しかしながら、今回は前回から3年しか経過していないにもかかわらず、しかも限度額も一気に倍増とのこと。
現在、預入限度額は通常貯金と定期性貯金との区別なく合算して1300万円とされているところ、通常貯金が1300万円、定期性貯金1300万円の合計2600万円が限度額となります。
ゆうちょ銀行の限度額引き上げについては、政府が事実上の保証をしているゆうちょ銀行に預金が流れて民業圧迫ではないか・・などと言われていますが、個人的に関心があるのは預かった資金の運用のことです。
景気を支えるため、日銀やGPIFをはじめとする公的機関が株式を購入したり、国債を購入するなど、かなりの資金を投入しております。以前にブログで書きましたが、日銀などはすでに相当の国債とETFを保有しており、日銀が出口戦略をすすめるには、日銀に代わる受け皿が必要となります。
また、消費税の引上げが今年の10月に予定されています。景気の冷え込みを懸念して、2度も延期したことを考えると、株価が低迷するようなことはあってはならないわけです。
ということで、この限度額引き上げによってゆうちょ銀行に資金が集まることになれば、その資金の運用として、ゆうちょ銀行が株式市場にさらなる資金を投入することによる株の買い支えや将来の日銀の出口戦略の受け皿となるために、このタイミングで限度額が倍増となったのではないか・・などと思ったりしています。
ゆうちょ銀行の限度額を上げることで、結果として「貯蓄から投資へ」という流れになるのかもしれませんね。