昨日は、ロータリークラブの大会でスポーツジャーナリストの二宮清純さんとお会いする機会がありました。
サッカーの日本代表監督の話やスポーツに関するこぼれ話などを聞かせていただきましたが、一番心に響いた話が、「背中」の話です。
女子サッカーの元代表だった澤選手は、チームをまとめるために、「苦しい時は私の背中をみて・・」とチーメイトに声掛けしていたそうです。
どんなにつらい時でも、試合の90分の間は誰よりもピッチを走っていることを、言葉ではなく態度で示すことでチームメイトの信頼を勝ち取り、チームとして結果を出す原動力になったわけです。チームメイトがつらい時に澤選手の背中を見ると、灯台のように輝いてみえたそうです。
二宮さんは、「良きリーダーたらんとする者は、まずもって良き背中を持て」という言葉を何度も熱く語っていらっしゃいました。
選手がコーチや監督を見ているのは顔ではなく、背中であると。
これは、スポーツだけでなく、私たちの身の回りのことにもあてはまります。
たとえば・・・、
子が親を見ているのは顔ではなく、背中。
生徒が先生を見ているのは顔ではなく、背中。
部下が見ているのは顔ではなく、背中。
つまり、選手が・・・、子どもが・・・、生徒が・・・、部下が・・・、と非難する前に、上に立つ立場の人は常に下から見られているのであり、自分自身がしっかりとした背中を下の立場の人に見せているのか、つまり口先だけでなく自分が一番つらい思いをして行動していなければ、下の人がついてこないのも当然だということです。
背中がすべてを物語るといいますが、リーダーというのは常に背中を見られる立場にあるのだということを改めて強く認識された貴重なお話をお伺いすることができました。