今日は、日経BP社から出版されている「無葬社会」 を一気読みしました。
現在、年間に130万人以上がお亡くなりになる「多死社会」と呼ばれておりますが、今後も増え続けることが予想されており、2030年には160万人を超えるとも言われています。
私どもの事務所がある相模原市は政令指定都市で、人口が約72万人です。つまり、現在でも、年間に相模原市の人口の1.8倍を超える方がお亡くなりになられていることになります。
人口の減少に伴い空き家が問題となっていたり、後継者不足や経営者の高齢化で中小企業の事業承継が問題となっておりますが、書籍の中では、全国の多くの「寺院」も檀家離れや住職の高齢化、後継者不足で、今後35%から40%が消滅してしまう可能性が指摘されています。
また、孤独死(2030年には孤独死予備軍が2700万人になると言われています)にまつわる問題、火葬場不足の問題、直葬の増加、お坊さん便などの僧侶手配サービス、改葬の問題、都心一等地のビルの納骨堂の増加など、今までと変化してきていることや今後直面するであろう問題が多岐にわたって取り上げられておりました。
葬式をせずに火葬する「直葬」は、都市圏で急増しているようで、葬儀会社が調査したデータによると、全葬儀占める直葬の割合は22%にもなるとのことでした。先日、終活の相談にお見えになられたお客様も直葬を希望されていらっしゃっていたことを思い出し、時代背景と共に葬儀に対する考え方がだいぶ変わっていることを感じました。
また、島根県にある隠岐群島の中ノ島に「カズラ島」と呼ばれる無人島は、日本で唯一の「散骨島」となっており、お墓を守ってくれる人がいなかったり、自分が亡くなった後は自然に還りたいと・・・いうニーズに対応しています。
以前、お客様のご依頼で海に散骨させていただいたことがありますが、周りの方に気を使って行わなければトラブルとなってしまいますが、この島で行う散骨はそういった心配がありません。
このように、葬儀の方法、お寺との付き合い、お墓の考え、供養の形についても、いろいろと変化してきており、自分らしい選択肢も増えてきているのではないでしょうか?