今日の午後も、ホームページをご覧いただいてお越しくださったお客様のご相談に対応させていただき、まずは相続財産の調査から着手させていただくことになりました。
不動産の名義変更のご依頼の場合は、お客様から権利証や納税通知書に記載されている情報を教えていただいたうえで、手続きを行う対象物件を特定し、相続による所有権移転手続きを行うことになります。
最近では、不動産だけでなく、預貯金・株券・保険など手続きが必要なものすべての相続手続きをご依頼いただくケースも多くなっております。
そのような場合は、お手元にある資料から推測し、手続き漏れをしないよう、他に財産がないか調査する必要があります。ちなみに、先月受託させていただいた相続の案件は、株式を所有していることは判明しているものの、株式を管理している証券会社がわからないという事案でした。
お客様が株式に関して所持されている資料は、ある会社の株式の配当に関する通知書だけであり、証券会社から送付されてくる株式明細などが一切見当たりません。そのため、このままでは、相続手続きを行う証券会社が判明せず、手続きをすすめることはできません。
このように、株式を所有している可能性はあるけれども、どこの証券会社の口座で保管されているか不明な場合はどうしたらいいでしょうか?
このような場合は、「証券保管振替機構」の株主通知業務部に、所定の必要書類を添付のうえ、登録済加入者情報の開示請求を行うと調査してもらうことができます。
この開示請求は、書類で行う必要があり、窓口では受け付けてくれません。また、開示費用については1件2000円となり、2件目以降は1500円となります。また、調査した結果、該当する情報がなかったとしても費用はかかることになります。
この調査は、住所と氏名の組み合わせごとに1件となります。たとえば、Aさんがお亡くなりになる数年前に住所を引っ越していた場合、「旧住所・A」で1件、「新住所・A」で1件の合計2件とカウントし、3500円の費用が必要となります。
よって、開示請求をする場合は、把握している住所と名前をすべてを記入して開示請求を行うようにします。開示結果は代引きサービスで郵送され、郵便を受領する際に開示費用を郵便局員に支払うことになります。
開示結果で証券会社が特定できた後は、その証券会社で相続に関する手続きを行うこととなります。よって、相続財産に株式がある場合で、保管されている証券会社の口座が判明しない場合は、ぜひ証券保管振替機構の開示請求をご活用してみてはいかがでしょうか?
ちなみに、連絡先は以下のとおりです。
登録済加入者情報の開示請求についてのお問い合わせ先
株主通知業務部
電話番号 : 0570-005-752
受付時間 : 土日祝祭日及び年末年始を除く9:00~17:00