今日は、お客様と信託会社との打ち合わせがありました。
多くの財産を保有されていながらご家族がいらっしゃらないため、将来起こりうるであろう財産管理のリスクに対応するために、信託の制度の活用を提案しているお客様です。
最近利用が増えている「民事信託」(家族信託)では、ご家族などに財産を託すことなるのですが、今回はそのようなご家族が不在のため、財産管理のプロである信託会社に託す「商事信託」を選択することにしました。
このまま何もしなければご自身が認知症になった時に預金が凍結されたり、判断能力が低下した時に詐欺や横領などの被害にあうリスクがあることについて、お客様は理解されていらっしゃるのですが、ご自身の財産を第三者に「託す」ということについてはまだ抵抗を感じて葛藤されていらっしゃる様子でした。
このようなことは信託だけではなく、今までも成年後見制度の利用をお勧めする際、第三者に財産管理を任せることに抵抗を感じて制度の利用をためらっていらっしゃる方も多くいらっしゃったのも事実です。
「何もしないこと」
これこそが最大のリスクですので、そのようなお客様の葛藤と不安に寄り添いながら、大事な財産を将来にわたって安全に管理する方法を引き続き模索していこうと思います。