認知症で預金口座が凍結されないよう、事前に対策をしておきましょう・・・という話をしましたが、昨日に引き続き、成年後見に関することを書いてみたいと思います。
お客様の中には、認知症になっても裁判所で成年後見手続きをすれば、凍結された預金口座が引き出せたり、不動産を処分したり出来るのであれば、何も事前に対策をしなくても必要に迫られた時に手続きをすればいいでのは?・・・と思われる方もいらっしゃるかと思います。
たしかに必要に迫られた時に手続きをするという方法もありますが、デメリットも知っておいていただいた方がいいかと思います。
まず、「認知症になった親の口座を解約したい」「認知症で入所している親の自宅を売却したい」といったことが生じた場合、ご本人がお元気なうちに対策をしていなければ、成年後見の手続きで対応することとなります。
この成年後見手続きをして成年後見人が選任されるまで、打ち合わせや資料収集の時間も含めると、少なくても約2ケ月から3ケ月の時間を要します。
資金がすぐに必要・・・とか、不動産の相場が急変する前にすぐ売却したい・・・という場合に、手続きの期間がネックとなります。
また、成年後見人に選任される割合として、親族以外の第三者後見人が7割を超えています。つまり、親の資産管理が親族ではなく、司法書士・弁護士等の親族以外の方が選任される確率が多いということになります。
(この状況については、今後、親族が後見人に選任される方向へ修正されるようになっています)
第三者後見人が選任されることで、後見人に対する報酬が発生することになります。しかも、一度成年後見手続きを申し立てると、預貯金を解約したり不動産を売却して当初の目的が達成したとしても、手続きは終了することはなく、親がお亡くなりになられるなど、後見が終了する事由が生じるまで続くこととなります。
ということは、第三者後見人に対する報酬もその時まで発生し続けることとなりますので、その点のコストもデメリットになるということを考えておく必要があります。
認知症になる前にはいくつも選ぶことができる選択肢が、認知症になると限られてしまうので、やはり早めに対策をしておいた方がいいかもしれませんね。