朝の出かけ前にテレビを見ていたら、80歳を過ぎている方がウインドサーフィンをやっている映像が流れてきました。
ウインドサーフィンの帆の部分のセイルは相当重いらしく、体を鍛えている芸人がセイルをあげようとしてもなかなか上げられないところ、いとも簡単にセイルをあげておりました。
テレビの話では、定年退職をしてあまりの体力の落ち込みに危機感を感じ、三年かけて体力をつけてきたそうです。その結果、今でも現役で海でウインドサーフィンを楽しんでおられます。
他にも高齢者が元気にスポーツをされている例が取り上げられており、医学的に解説している場面で、「フレイル」という言葉を聞きました。フレイルとは、高齢者の筋力や活動が低下している状態、つまり老化現象が起きはじめてきていることをいうようです。
この状態を放置すると要介護状態となり、体を鍛えなおすことで健康の状態に戻ることができます。
つまり、「健康」→「フレイル」→「要介護」の3つのステージがあるということになります。私は医学的な知識がないので浅い理解かもしれませんが、健康とフレイルの間は行ったりきたりすることが出来るけれども、一度フレイルから要介護にステージが進んでしまうと、元にもどるのは容易ではないというように理解しました。
このことを聞いて、老化現象のことに限らず、他の事にも当てはまるなあ・・・とふと思いました。というのも、いきなり健康から要介護の状態になることはまれです。大半は、フレイルの状態になっていることに気づかなかったり、気づいていても対策をしなかった場合に要介護のステージにすすむのではないかということです。
たとえば、健康・仕事・人間関係で考えてみたいと思います。
健康も、病気になる一歩手前で生活習慣を改善していかなければ、病気になってしまいますし、仕事もトラブルになる前に対応しなければクレームとなって信用を失いますし、人間関係も、関係がこじれる前に修復を試みなければ、二度と同じ関係を取り戻すのは困難となります。
人間関係は夫婦関係に置き換えるとよりわかりやすいと思います。フレイルの状態を超えてしまうと離婚という結果を迎えることとなり、後戻りすることは困難です。
要は、何事も突然ダメになってしまうのではなく、その前に修復可能なステージがあり、そのチャンスを見逃してしまうと取り返しのつかなくなる結果になるということです。
朝のちょっとした番組でしたが、身の回りのことで、「フレイル」状態のことがないか、意識させられました・・・・・。