今日の夕方に「吉野家ホールディングス」の平成31年2月期の第2四半期決算短信が発表されました。
最近の飲食業界の決算の傾向として、前年比より売上高が増加していながら、食材や人件費の高騰で収益が減少しているものが多かったので、吉野家の決算短信がどのようになっていたのか調べてみました。
【適時開示資料より引用】
上記のとおり、平成30年3月1日から平成30年8月31日までの半年の売上高は、前年の976億8900万円から2.7%増加の1003億3900万円と、やはり増収となっておりました。
一方、営業利益、経常利益とも前年より減少し、それぞれ5500万円と3億3200万円と減益となっております。
また、前年は12億9000万円の最終利益だったのが、1年後の同時期は8億5000万円の最終赤字となっておりました。
つまり、「1003億円」以上売り上げていながら、「8億5000万円」の赤字で着地したということになるので、相当厳しい環境だったことがわかります。
もともと客単価が安いので、これ以上合理化することによって経費を圧縮するにも限界がありますし、収益確保のために値上げをすれば、消費者に「吉野家=安い」というイメージとのギャップが生じ、同じく安いイメージが定着していた居酒屋の「鳥貴族」のように、値上げが客離れを引き起こす可能性もあるので、難しいところですね。
当面、人件費高騰の流れは続くでしょうから、常識的な発想から脱却した発想で現状を変えていくしかないんでしょうかね・・。
ちなみに、損益計算書は以下のとおりでした。やはり、販売費及び一般管理費の増加が負担となってますね。