相続が発生した場合、相続人となる人は・・・
・亡くなった方の配偶者と第1順位である子
↓ 第1順位の子がいない場合
・亡くなった方の配偶者と第2順位である直系尊属(親など)
↓ 第2順位の直系尊属がいない場合
・亡くなった方の配偶者と第3順位である兄弟姉妹
の順で該当することになります。
それでは、一人っ子の方で結婚暦がなく、親もすでに亡くなっしまっている場合、つまり、配偶者も第1順位から第3順位の相続人も誰もいない場合、相続財産は誰が取得することになるのでしょうか?
結論からすると、相続財産は最終的には国に帰属することになります。
本日の日経に、そのようにして国に帰属した財産が年間400億円にものぼっているとの記事がありました。この10年間で2.5倍に拡大しているとのことです。男性のほぼ4人1人、女性の7人に1人が結婚をされていない割合とのことですので、ますます国に帰属する相続財産がふえていきそうです。
せっかくご自身で貯蓄されてきた財産ですので、何もしないで国に帰属させるよりも、ご自身の意思で自分の財産の帰属先を決定されることを考えられてもいいのではないかと思います。そのためには、遺言の作成をオススメします。相続財産の承継先として、相続人ではない親族、主治医、お世話になってきた施設、長年住んできた自治体、ユニセフ、日本赤十字など・・・遺言による意思表示をされることで、ご自身の財産がご自身の意思で、社会で有効に活用されることにもなります。
いつ何時どのようなことが起きるのか、将来のことは誰にもわかりません。この400億円という数字の中には、ご自身の財産について何かしなければならないと思っていたのに、まだ大丈夫だろう・・・と思っていた方もいたのではないかと思います。「備えあれば憂いなし」です。
思いついた時に準備をされることをオススメします。
お一人で生活されていて将来についてご不安な方や、遺言のことでご不明なことがございましたら遠慮なくお問い合わせください。