終活をされているお客様からご要望のある相談の一つに「延命措置」の件があります。
先日も、終末期治療において無意味な延命措置で苦痛を感じたくない・・とのご希望のお客様のご相談をいただき、尊厳死に理解のある主治医の先生に前もって意思表示をし、ご家族宛の文書にも意思を残すためのお手伝いをさせていただきました。
終末期のことでご自身のご希望があったとしても、周りのご家族にしっかりと伝えておかなければ、悲しみにくれる間もなくいろんな決断を迫られるご家族にとって、本人の希望を知るすべがありません。そもそも、目の前の対応で精一杯の状況ですし・・・。
今日も、お客様とお墓の承継について雑談をしていたところ、「私が亡くなったら散骨を希望している・・」との話がありました。お子様はお嬢様お一人しかいらっしゃらないため、負担をかけないよう、ご夫婦で散骨を希望されていらっしゃるとのことでした。
そこで、私が「残されるお嬢様にはお話されていらっしゃいますか?」と尋ねたところ、答えは「NO」でした・・・。
今日のお客様は、地方にある空き家の不動産を生前に処分されるなど、将来のことを前倒しして考えられているお客様ですが、そのような意識の高いお客様でも終活に関するご自身の希望をお嬢様にお伝えされていらっしゃいませんでした。
ご夫婦ではお互いに散骨のことについての希望を共有されていらっしゃるとのことでしたが、お二人一緒の時に万一のことが起きたら、この件について、お嬢様が知る由がありません。
ということで、せっかくのご希望があるのであれば、お嬢様に事前にお話をされておくことの必要性をお伝えしました。
最期まで自分らしく生きるためには、将来のことについて考えることも大事ですが、その考えをご家族にお伝えしておくことはさらに重要なことです。
まずは、将来のことを考えるツールの一つとして、「エンディングノート」でご自身の考えを整理され、文字として残されることからはじめてみてはいかがでしょうか?