昨日、警察署から2名の警察官の方が突然事務所にお見えになられました。
身分証明書を提示され、「代表の方はいますか?」と言われたときに、「何か事件に巻き込まれたか?」と、一瞬頭をよぎりました。
心を落ち着かせて話を伺ったところ、振り込め詐欺等の被害が多いのでお客様にも注意喚起をして欲しいとのことでした・・・。啓蒙のためのパンフレットをお預かりしたので、早速事務所の応接室に置いておきました。
話しによると、毎日全国のどこかで、高齢者の方が詐欺の被害に遭われているようで、訪問された昨日も管内で被害があったとのことでした。
被害に遭わないために、「知らない電話番号には出ない!」
これだけでも被害に遭う確立が少なくなりそうですが、被害の元となる預金にセキュリティの仕組みを導入すれば、被害を最小限にすることができます。
大手の信託銀行では、解約制限付信託という金融商品を取り扱っており、預けた金額を払い出すときには、3親等以内の親族等の同意が必要となります。
よって、生活費以外の資金を解約制限付信託にしておけば、高齢者である親が万一詐欺の被害に巻き込まれたとしても、引き出しには子らの同意が必要であるため、高額の被害にあうことがなくなり、親が遠方に一人で住んでいたとしても、安心できます。
三井住友信託銀行では、「セキュリティ型信託」という商品名で、500万円から預けることができます。この商品は、定期的に一定額を払い出すものについては同意不要となっており、信託設定時と管理中も報酬はかからないのが特徴です。
三菱UFJ信託銀行では、「みらいのまもり」という商品名となっており、1000万円以上から預かってもらうことができます。この商品は、老人ホームへ入所するための一時金や10万円以上の医療費を支払うことを目的としているため、その他の用途ではお金を引き出すことができません。途中解約も原則できないため、この2つの目的としている資金を守るための商品といえそうです。
みずほ信託銀行も、「選べる安心信託」という商品を取り扱っており、解約制限の機能のほか、生前贈与や相続発生時にご家族が受取る機能が付いているのが特徴ですが、管理報酬が月に1万8000円のコストがかかります。
以上のように、手軽に引き出せる普通預金やご自身で引き出すことができる定期預金に高額な預金をしている場合、多額の被害にあうリスクがあります。
安心の財産管理のため、解約制限付信託を検討されてみてはいかがでしょうか?